SSブログ

シェレンベルガー、首席指揮者最終公演は2023年に『延期』 [岡山フィル]

 少し前の話になるが、記録として残しておく意味は(自分の中では)あるだろう。
 1月31日にホールチケットセンターから電話があり、「外国人の入国制限の緩和の見込みが立たず、やむを得ずシェレンベルガー氏の出演を断念した。ついてはチケットを払い戻すか代替公演に来るかを選択して欲しい」とのことだった。もちろん私は代替公演に行くことを伝えた。

 楽団HPには既に代替公演のプログラムが掲載され、福田廉之助さんの弾き振りによるヴィヴァルディとピアソラの「四季」を採り上げるという、意欲的なプログラム。


 2月1日には楽団のFacebookに
「今回の定期演奏会は、3月末で退任するシェレンベルガー氏の最終公演の予定でした。その節目のために氏が選んだプログラムであることから、2023年度の良い時期を選び、再度同じプログラムで、名誉指揮者として必ずシンフォニーホールに戻ってタクトを振っていただくことをお約束いたします。」とのコメントを記載。


 山陽新聞にも記事が掲載。
シェレンベルガー氏 来日できず 3月の岡フィル定演、コロナ影響:山陽新聞デジタル|さんデジ https://www.sanyonews.jp/article/1224413

 2月2日に楽団からの会員向けDMが到着。シェレンベルガーさんからのメッセージが掲載されていた(以下、転載)。
 「このオーケストラの『名誉指揮者』として必ずや喜んで戻ってまいります。そして皆さんにお会いできるのを楽しみにしています」

 一方で2月2日には、3月上旬に開催予定だった倉敷音楽祭の3年連続の中止が発表された。福田廉之介も出演する「4人のヴァイオリニストの響宴」も中止に。

 水際対策が仮に緩和され来日が叶い公演が実施されても、シェレンベルガー首席指揮者最後の公演に来られない聴衆も多く発生しただろう。
 楽団からの2023年度での出演の確約と、シェレンベルガーからの岡山フィル、岡山への思いが発表されたことで、秋山新体制に移行したあとも、岡山フィルとシェレンベルガーの関係が継続する流れが明確になったことはかえってよかったのではないか(と自分に言い聞かせる)。

 シェレンベルガー時代の終焉を飾るコンサートの代役という、難しい仕事を引き受けた廉之助くんの決断にも感謝!感謝!だ。多忙を極める中のコロナ禍のストレスで、去年の夏には体調を崩されたと聞く。今回は倉敷音楽祭の中止で空いた枠にうまくハマったところもあるのだろう。各都市のオーケストラの中には、感染者の発生による公演の中止が相次いでいるが、この代替プログラムなら編成も小規模で岡山組を中心に組むことも可能で、よく考えられたプログラムだと思う。
 公演の中止、出演者の差し替え、色んな想定外の事件が起こる中で、複雑なパズルを組み合わせるように興行を止めないように奔走する関係者の努力にも敬意を表したい。

nice!(1)  コメント(2) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。