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西日本のオーケストラの常任ポスト、世代交代が鮮明に [各地プロ・オケ情報]

 日本の諸都市オーケストラ(当ブログでは「地方オーケストラ」という表現はなるべく使わないようにしている)の来シーズンの体制・プログラムの発表が進んでいる。
 当分は「岡山引き籠もり」を決めているので、遠征する機会はそんなにないだろうが、西日本を中心に来シーズンのプログラムをザッピングするのは楽しい。

 そんな中で西日本諸都市のオーケストラの指揮者体制でハッキリした傾向は、指揮者の世代交代が鮮明になったことだろう。

 京都市交響楽団の常任指揮者に沖澤のどかが36歳で就任。名古屋フィルは川瀬賢太郎が音楽監督に38歳で就任し、九州交響楽団は2024年シーズンから太田弦(就任時29歳)を首席指揮者に起用すると発表。

 特に沖澤さんは、女性指揮者が常任ポストに就くのは、松尾葉子さん(1999年にセントラル愛知響常任指揮者に就任)以来ということで、その点でも注目を集めている。

 太田弦の九響首席指揮者就任は異例の若さでの抜擢、という文字が踊るが、過去の例を思い返すと、実はそれほど異例というわけでもない。

 高関健が85年に広島交響楽団音楽監督に就任したのも30歳の若さだった。その広島交響楽団は高関さんのあとに、1990年に田中良和(31歳)を音楽監督に起用、続いて十束尚宏(33歳)を音楽監督に起用するなど、若い力を楽団発展の原動力にしてきた。
 九州交響楽団も1996年から山下一史(34歳)を常任指揮者に起用。
 我らが岡山フィル・ミュージックアドバイザー(MA)の秋山和慶も東京交響楽団音楽監督に就任したのは27歳の1968年。岡フィル元MAの小泉和裕さんは1975年に26歳で新日本フィル音楽監督に就任している。

 そういえば小泉さんは今年度は名古屋フィル音楽監督にラストイヤーで来年度は九響のラストイヤー。ここ3年は来日キャンセルになった指揮者の代役(聴衆が納得する実力者はそうは居ませんから・・・)としても獅子奮迅のご活躍だった。少しお時間が出来るようなら再度岡山フィルへの来演をお願いできないものかな?


 最近では川瀬賢太郎さんが2014年に29歳で神奈川フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者に就任した例もある。

 上記に名前が出てきた指揮者たちは、現在は押しも押されぬ大指揮者になっている。若手指揮者の起用は賭けではあるが、素質が開花すれば楽団にとっても指揮者当人にとっても得るものは極めて大きいということだろう。

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静岡交響楽団と浜松フィルとの合体のニュースから岡山フィルの可能性を考える [各地プロ・オケ情報]

 コロナ禍の中で、各地のオーケストラの経営にも影響が出ている中、岡山フィルと同じく日本オーケストラ連盟(以下、「連盟」)準会員であり、非常設オーケストラの静岡交響楽団に大きな動きがあった。
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 静岡交響楽団は創立以来32年、静岡県で唯一の常設プロオーケストラとして、定期演奏会や特別演奏会、音楽鑑賞教室、老人福祉施設訪問など積極的に取り組んできました。そしてこの度、2021年4月に特定非営利活動法人から一般財団法人への改組を行うことになりました。
 加えて、浜松で活動していた浜松フィルハーモニー管弦楽団と合体することとなりました。同楽団の浜松地域でのレガシーを新法人が引き継ぎ、音楽活動を展開してまいります。
 こうした一連の動向に伴い、楽団名を「富士山静岡交響楽団(通称:静響)」に変更し、2021年4月から「一般財団法人富士山静岡交響楽団」として新たなスタートを切ります。名実ともに静岡県を代表するプロオーケストラとして、全国に、そして世界に飛躍したいとの思いを込めた名称です。
 今後、財政基盤の強化や演奏活動の拡大を図るため、2022年の公益財団法人化、日本オーケストラ連盟正会員を目標に、邁進していく所存でございます。
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静岡交響楽団の本拠地:静岡市清水文化会館マリナート(マリナートHPより)
 以前の特集記事「国内オーケストラ業界と岡山フィル発展への研究(その1:岡山フィルの現在のポジション)」を作成している時に、日本オーケストラ連盟の準会員オーケストラの中で、正会員に近い位置にいるのは、この静岡交響楽団、もしくは名古屋の中部フィル、そして岡山フィルだろうと思っていた。国内のオーケストラ・ウォッチャーの僕としては、静岡交響楽団の動向を気にしていた。

 その静響が、同じ静岡県のオーケストラの浜松フィルと『合体』(「合併」でも「統合」でもなく『合体』と表現しているところにヒントが有る)し、新たに「富士山静岡交響楽団」として新法人を設立、2022年に公益財団法人化と日本オーケストラ連盟正会員の認証を目指すと明言されている。
 浜松フィルは人口80万人の浜松市を本拠地とし、プロ・オーケストラとして年に1〜2回程度の定期演奏会をするなど活動してきたが、従来から資金面の問題を抱えていて、このコロナ禍によって解散が決定的となったそうだ。オーケストラの解散は楽団員の活躍の場が奪われ、聴衆の楽しみが失われるだけでなく、過去の演奏会などでの経験の蓄積や共演者らと作り上げてきた楽譜などの遺産が失われてしまう。そうした問題を解決するために、静岡交響楽団が浜フィルとの『合体』という形を取ることに依って、そうした浜フィルのレガシー(遺産)を引き継ぐことになったようだ。
 日本オーケストラ連盟正会員として認証されるためには
  1. 法人格を有する非営利団体に所属するプロフェッショナル・オーケストラであること。
  2. 固定給与を支給しているメンバーによる2管編成以上のオーケストラであること。
  3. 定期会員制を採用し、年間5回以上の定期演奏会をはじめとする自主演奏会を10回以上行なっているオーケストラであること。
  4. 運営主体としての事務局組織を持っているオーケストラであること。
  5. 正会員より推薦を受けたオーケストラであること。
 という条件をすべてクリアする必要がある。とりわけ一番厳しいのが2の「固定給与を支給する」という部分で、これを達成して、「常設オーケストラ」となるためには少なく見積もっても3億円程度の予算を確保していく必要がある。
 岡フィルも静響も、現在は演奏会のたびに演奏報酬を支払う形態で、オーケストラの団員は他のオーケストラにエキストラとして出演したり、音楽教室の講師などと掛け持ちしながら生計を立てている。
 岡山にはサッカーではJ2リーグのファジアーノ岡山、あるいはVリーグの岡山シーガルズなどのプロ・スポーツチームがあるが、選手には固定給(年俸)が支払われている。もし、これが試合に出た際の報酬しか支払われず、普段はスポーツ教室などで生計を立てざるを得ないとしたら・・・そのチームが強くなれると思う人は皆無であろう。
 しかし、正会員として認められる経営基盤を確立して、固定給を支払うことが出来るようになれば、演奏に専念できる環境を求めて優秀な楽団員が集まり、演奏レベルは確実に向上する。また専業の音楽家がその街で生活することによる文化的・社会的な波及効果も大きい。
 N響や都響、大フィルや名フィルといった大都市の一流オーケストラとも同じ土俵で勝負ができるようになるわけで、対外的な街のプレゼンスも確実に向上する。実際に群馬交響楽団、オーケストラアンサンブル金沢など、岡山や静岡と同規模の都市でも高い評価を受けているオーケストラがある。山形交響楽団は岡山・静岡の半分程度の都市規模でも実力の高いオーケストラが育っている。
 ここで、静岡交響楽団と岡山フィルのデータを比較してみようと思う。それと同時に連盟正会員(常設)オーケストラの事業規模の目標値として、都市規模(人口・経済)では静岡、岡山と同規模ながら、地方都市オーケストラのトップランナーである群馬交響楽団(高崎市)のデータとも比較する。
       静岡交響楽団   岡山フィル    群馬交響楽団
設立年月日  1988年    1992年    1945年
プロ改組   1994年      〃      1947年
本拠地    静岡市      岡山市      高崎市
本拠地人口  70.5万人   72万人     37万人  
専任指揮者  高関 健    シェレンベルガー  小林研一郎
年間公演数    50回      19回    165回
主催公演数    17回      13回    127回
定期演奏会     9回       4回     12回
総事業費   1億5167万円   1億1972万円   8億3909万円
演奏収入     4887万円     4879万円   3億6719万円
総入場者数   27100人      37988人    119000人
法人格     NPO法人    公益財団法人   公益財団法人
※公演数〜会員数は2018年のデータ
 こうして見ると、静岡交響楽団と岡山フィルは本当によく似ているな、と感じる。総事業費や公演数では静岡交響楽団が大きくリードしているが、演奏収入には差がなく、総入場者数を見ると岡山フィルのほうが集客力がある。岡山フィルを運営する岡山文化芸術創造はすでに公益財団法人になっており、運営母体も岡山フィルのほうが整備されている。
 ということは、岡山フィルも静響に続いて、連盟正会員の常設オーケストラになれる可能性があるということだ。
 それにしても群馬交響楽団の公演回数や8億円を超える総事業費、3億円を超える演奏収入には驚かされるが、大都市ではない地方都市でもここまでの運営ができるのだ。
 静岡交響楽団としては人口70万人の静岡市の都市内オーケストラから脱皮し、楽器メーカーのヤマハやカワイが本社・工場を構える80万人の浜松市をも取り込んだ、静岡県域全体をカバーするオーケストラとしてアイデンティティを再構築し、静岡県全体で聴衆や協賛企業を確保することで、正会員の条件をクリアしようとしているのだろう。
 この手法は岡山にも参考になるのではないか?
 つまり、岡山市の都市内オーケストラから脱皮し、特に人口50万人の倉敷市と岡山市の両方に本拠地を置くようなオーケストラに脱皮するので。
 倉敷市が主催する音楽イベントは、主に関西からオーケストラを招聘している。私の知る限り、アルスくらしき(倉敷市文化振興財団)主催のオーケストラ・イベントで岡山フィルが呼ばれた例は殆どないと思う。
20201107.png
※こういう子供向けのコンサートでも、倉敷は岡山フィルを呼ばない。いや、たしかに大フィルの演奏で聴けるのは凄いのだが・・・
 詳しい事情はわからないが、岡山フィルは『岡山市のオーケストラ』のイメージが強く、じっさい岡山市の外郭団体が運営しており、強烈なシビック・プライドを持つ倉敷市としては岡山フィルを使う=文化面で岡山市の風下に立ちたくない、という面があるのではないか?
 岡山フィルがもし倉敷も巻き込んだ、東瀬戸経済圏全体を活躍の場とするオーケストラに成長すれば、常設オーケストラに向かう道筋が見えてくると思う。
 これについては、また(気が向いたら)記事を改めて書こうと思う。

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岡山フィル 今シーズン(20/21シーズン)下半期のスケジュール [各地プロ・オケ情報]

 全国的に諸都市オーケストラの活動が再開されていますが、岡山フィルの本確定な活動再開は9月下旬からになりそうです。
 7月23日の山陽新聞の記事に、岡山フィルの現状の対応策が掲載されていました。
岡フィル再始動へ苦悩 活動模索 コロナで主要メンバー来岡できず:山陽新聞デジタル|さんデジ https://www.sanyonews.jp/article/1034371
 まず、首席指揮者のシェレンベルガーと首席コンサートマスターの高畑さんがドイツ在住で、日本への入国が制限されているために来日できないこと。記事にはありませんでしたが、外国在住のアーティストの場合、日本は2週間の外出自粛期間を置けば活動できるが、その後母国に帰国する際に厳しい入国制限があることなどから、他のオーケストラでも殆どの場合、日本在住の指揮者やアーティストに差し替えての公演になっています。
 他にも、2年前に就任した各パートの首席奏者の方々が関東在住の方が多く、現在は移動制限はないものの、万が一公演直前に発熱などの症状が発生した場合、一人が欠けても公演が成立しないオーケストラという特性上、リスクが大きい。シェレンベルガー・高畑コンマスに代役を立て、岡山在住の奏者のみでの公演も検討されたのでしょうが、現在は楽団改革の最中で、ようやく形「岡フィル独自の音」「岡フィルのスタイル」が見えてきた今、やはり全員集まれる環境になってから再開しようということになったのでしょう。
 10月以降の主催公演について、楽曲の差し替えなどがありますので、ここに纏めておこうと思います。
第66回定期演奏会
2020年10月18日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
独奏:郷古 廉(Vn.)
曲目:ヴィヴァルディ/協奏曲集「四季」全曲
   シューベルト/「ロザムンデ」間奏曲第3番(※1)
   シューベルト/交響曲第7番「未完成」(※1)
    ※1:チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」から変更

岡山フィル特別演奏会
2020年12月6日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:川瀬賢太郎
曲目:ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」(※2)
     〃    /交響曲第7番(※2)
    ※2:ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付き」から変更


岡フィルニューイヤーコンサート【特別演奏会】
2021年1月17日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:キンボー・イシイ
ソリスト:梅村知世(Pf)
曲目:モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲(※3)
     〃   /ピアノ協奏曲第21番(※3)
     〃   /交響曲第40番(※3)
    ※3:レハール/メリーウィドウ・ハイライト 他 から変更
音楽と映像と語りでたどる 桃太郎伝説が生まれたまち おかやま
2021年2月4日(木)(※4)  岡山シンフォニーホール
指揮/柴田真郁(※5)
ピアノ・作曲/山地真美
管弦楽/岡山フィルハーモニック管弦楽団

【曲目】
〈1部〉岡山城と後楽園を巡って Piano & Orchestra
〈2部〉日本遺産の旅「桃太郎伝説の生まれたまち おかやま」
  ※4:2020年6月19日から日程変更
  ※5:指揮者が沖澤のどか から変更
第67回定期演奏会
2021年3月14日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
独奏:マルギット=アナ・シュース
曲目:ウェーバー/歌劇「魔弾の射手」序曲(※6)
         ボイエルデュー/ハープ協奏曲
   ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」(※7)
    ※6:ハイドン/交響曲第44番から変更
    ※7:サン=サーンス/交響曲第3番「オルガン付き」から変更
 まず、声楽や合唱の入る楽曲を管弦楽曲に差し替えているのが目に付きます。ホール開館以来、第九を中止するのはおそらく初めてでしょう。1月のニュー・イヤー・コンサート恒例のオペラのハイライトも差し替え。岡山を拠点に活動する声楽家の方々の活躍の場が奪われていくのは心が痛みます。びわ湖ホール声楽アンサンブルなど、公演再開している声楽団体もあり、プロの声楽家であればリスク管理は可能なのではないかと思います。岡山には2022年には新劇場が開館しますが、それまでに地元の声楽家の方々が窮地に陥るようでは開館後の演目にも支障がでるでしょう。
 次に中期・後期ロマン派の楽曲がモーツァルト・ベートーヴェンなどの古典派の楽曲に差し替わっています。舞台上でのソーシャル・ディスタンス確保のためもありますが、岡山フィルのサイズは元々10型2管編成で、これより大きな編成を組むときは関西や東京からエキストラ奏者を集めてきており、そうすると移動者による感染リスクが高まります。チャイコフスキーの「悲愴は」2管編成で対応出来るが、実質的にオーケストラにとって再開1発目となるコンサートは入退場などで手間取ることが予想され、演奏時間をスリムにするための楽曲差し替え、ということなのでしょう。穿った見方をすればコレラ感染で亡くなる直前に書かれたチャイコフスキーの「悲愴」をこの時期にやるのは、演奏者も聞き手もちょっとヘビーかなあ、ということもあるかも。
 個人的には非常に楽しみにしていたサン=サーンス:「オルガン付き」は 、(あんまりそういうイメージは無いんですが)変則3管編成でパーカッションも多彩なため、ベートーヴェンに差し替わったのでしょう。
 岡山フィルはベートーヴェンの交響曲チクルスが終わったばっかりだったため、ベートーヴェン生誕250年の年としては、あまりベートーヴェンを取り上げていなかったのですが、期せずしてベートーヴェン・イヤーらしくはなりました。差し替えられた演目は近いうちに再度取り上げられるでしょうし、ことしはベートーヴェンをしっかり堪能する年にしましょうか。とりわけ、3月に取り上げられる交響曲第3番「英雄」はシェレンベルガーの首席指揮者就任披露定期で取り上げられた曲であり、岡山フィルの7年間の成長がわかる演目になりそうです。

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岡山フィルの2020/21シーズンプログラム発表 [各地プロ・オケ情報]

 バロックから古典派・ロマン派・近現代まで、ドイツ音楽を基軸にロシア・フランス・スペイン、オペレッタまで、とてもバランスの取れたラインナップになっています。
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第64回定期演奏会
2020年5月24日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー(首席指揮者)
独奏:西﨑智子
曲目:モーツァルト/「皇帝ティートの慈悲」序曲
   モーツァルト/クラリネット協奏曲
   シューマン/交響曲第4番


第65回定期演奏会 
2020年7月19日(日)  岡山シンフォニーホール
指揮:秋山和慶
独奏:松本和将
曲目:ムソルグスキー/はげ山の一夜
   ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番
   ファリャ/「恋は魔術師」から「火祭りの踊り」
   ストラヴィンスキー/組曲「火の鳥」1919年版


第66回定期演奏会
2020年10月18日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー(首席指揮者)
独奏:郷古 廉(Vn.)
曲目:ヴィヴァルディ/協奏曲集「四季」全曲
   チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」


ベートーヴェン第九演奏会2020 第九演奏会【特別演奏会】
2020年12月6日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:川瀬賢太郎
ソリスト:未定
曲目:ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付き」


岡フィルニューイヤーコンサート【特別演奏会】
2021年1月17日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:キンボー・イシイ
ソリスト:未定
曲目:メリーウィドウ・ハイライト 他


第67回定期演奏会
2021年3月14日(日) 岡山シンフォニーホール
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー(首席指揮者)
独奏:マルギット=アナ・シュース
曲目:ハイドン/交響曲第44番ホ短調
         ボイエルデュー/ハープ協奏曲
   サン=サーンス/交響曲第3番「オルガン付き」
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 指揮者陣も凄いね。実力者揃い。私を含めてファンが再演を強く望んでいた秋山和慶が登場する7月は、なかなかの重量級プログラム。第九は飛ぶ鳥を落とす勢いの川瀬賢太郎との再共演。ニュー・イヤーはシェレンベルガーが力を入れてきたオペラのハイライト公演を継続し、ドイツのマクデブルグ歌劇場音楽総監督のキンボー・イシイを起用。

 ソリストは若手注目筆頭株の郷古さんとは古典派ロマン派の協奏曲ではなく、ヴィヴァルディの「四季」での共演、これは岡山以外のファンからも注目されそう。松本和将さんに団内ソリストの西﨑智子さんの起用という「岡山の最高峰の演奏を聴かせる」という路線にブレはない。
  マルギット=アナ・シュースさんとの夫婦共演。ボイエルデューはとてもいい曲ですよ。春に聴くにはピッタリ。
 マイシートの発売は2月2日(日)とのことです。詳しくは公式ホームページへ
 追加の公演情報はここに追記していきます。

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広島交響楽団の2020/21シーズンのプログラムは西日本で一番かもしれない [各地プロ・オケ情報]

 広島交響楽団からクリスマスカードをいただきました。裏には楽団員さんのメッセージ付き。今年はヴィオラの伊達さんでした。
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 それにしても、広響の来シーズンのプログラムは(来シーズンも!と言った方がいいかも)凄いの一言。一番目を引くのは「平和の夕べコンサート」の超豪華メンバー。ベートーヴェンの生誕250年ということで、ピアノ協奏曲全曲をそれぞれアンドレ・ラプラント、藤田真央、ティル・フェルナー、川村尚子、ゲルハルト・オピッツという豪華かつそれぞれ音楽性が全く異なる一流ピアニストで聞き比べるという・・・。また、ベートーヴェンに組み合わせる曲が絶妙で、それぞれの時代を革新した楽曲とベートーヴェンががっぷり四つに組むという内容。
 それに加えて、日本人作曲家も就任以来積極的に取り上げているし(日本がクラシック音楽の『本場』になるには、邦人作曲家を日本のオーケストラが演奏しなくてどうすんねんて話)、私が各都市オーケストラの来季プログラムをザッピングした感じでは、関が原より西のオーケストラで一番のプログラムでしょう。
 下野さん、おそるべしですね。というか、下野さん、クリスマス生まれなんですね。やっぱり持ってるな〜この方は。
 ネットの好事家の間でも話題になっていて、『広響、カネ、もっとるなー』という感想に私も同意(笑)
 あとはこのオーケストラにふさわしい音響のいいホールができれば画龍に点睛が入るのにね・・・。サッカースタジアムの建設は決まったそうですが、広響ってサンフレッチェにも勝るとも劣らない財産だと思います。アルゲリッチや藤村実穂子が毎年のように共演するオーケストラって、在東京オーケストラでも存在しないのですから。

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岡山フィル2019/20シーズン 後期プログラム [各地プロ・オケ情報]

 岡山フィルの今年度(2019/20シーズン)後半のプログラムの一覧を、年間分とは別立てで整理します。いちいち4月1日のエントリーまで戻るのが面倒なので。このエントリーは、後日10月1日に置くようにします。
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岡山フィル2019/20シーズンプログラム [各地プロ・オケ情報]

 岡山フィルの2019/20シーズンのプログラムの一覧を、自身の参照用に貼っておきます。このエントリーは4月1日に置くようにします。
 各コンサートへのコメントは、こちらのエントリーに記載しています。
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岡山フィルなどの2017シーズンのコンサート情報(追加版) [各地プロ・オケ情報]

 遅まきながら、あけましておめでとうございます。まだ2016年のコンサート通いの総括も出来ておりませんが、とりあえず岡山フィルや津山国際総合音楽祭のコンサート情報について挙げておきます。

 シェレンベルガー氏の公式ホームページによると、今年の岡山フィルの第九はシェレンベルガーが指揮するようです。

2017年12月10日(日) 岡山シンフォニーホール
ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付」
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー

 第九演奏会にシェレンベルガーが登場するのは2回目になりますが、今年はベートーヴェンの2、5,6、7番を採り上げたうえでの9番となるので、いっそう深化した第九が聴けそうです。去年の12月の第九も飯森範親さんの元、ベーレンライター版で完成度の高い第九を仕上げたそうですから、シェレンベルガーのタクトを受け入れる下地はかなり出来ていると思います。万難を排して聴きに行きたいと思います。

2018年5月20日(日) 岡山シンフォニーホール
岡山フィルハーモニック管弦楽団第56回定期演奏会
モーツァルト/交響曲第40番
マーラー/交響曲「大地の歌」
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
独唱:不明

 うーおおおお!ついに来ました『大地の歌』、シェレンベルガーが日本のオーケストラで、しかも首席指揮者である岡山フィルでやってみたいと言わしめていた名作中の名作が、ついに披露されることになります!!

 それから同ホームページには、2018年の4~5月に、カメラータザルツブルグと岡山バッハカンタータ協会の共演で、ザルツブルグとウィーンへの演奏旅行の予定も記載されています。プログラムは未定ですが、先日のモーツァルトのレクイエム以外の楽曲であれば、日本での凱旋公演もあるかもしれません。

 ただし、上記の予定はシェレンベルガー氏のHP上の情報であり、主催者発表情報ではありません。以前にもプログラム等が差し変わったこともあるため、あくまで参考情報として読んでください。

 それからもう一つ話題を。

 今年の津山国際総合音楽祭の開催概要が発表され、次のプログラムの予定が掲載されています。その中にこんなプログラムが・・・

2017年10月21日(土) 津山文化センター大ホール
マーラー/交響曲第4番
指揮:下野竜也
ソプラノ:今久保宏美
管弦楽:京都市交響楽団

 津山国際音楽祭に久々に京響が登場します。これは本当に楽しみですね。

 しかし、この日は「絶対に行こう!」と決めていた、イブラギモヴァが日本センチュリー響に登場するコンサートと被ってしまうんよなあぁぁ。どねーすりゃええ?

 また、情報が入りましたら更新します。


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岡山フィルハーモニック管弦楽団 2017/2018シーズンプログラム [各地プロ・オケ情報]

 前回のエントリーで、「岡山フィルの来季のプログラムの発表は、たぶん年明け」と書いてしまいましたが、本日発表になりました(あやうく前回のエントリーがお蔵入りになるところやった)。

岡山フィル第53回定期演奏会
2017年7月9日(日)15:00~
 ブラームス/悲劇的序曲
 R.シュトラウス/ホルン協奏曲第2番
 ブラームス/交響曲 第3番
指揮:三ツ橋敬子
ホルン独奏:シュテファン・ドール

岡山フィル第54回定期演奏会
2017年10月8日(日)15:00~
 ベートーヴェン/交響曲 第2番
 ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲
 ベートーヴェン/交響曲 第7番
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
ヴァイオリン独奏:青木尚佳


岡山フィル特別演奏会 ~ニューイヤーコンサート~
2018年1月21日(日)15:00~
 モーツァルト/歌劇「魔笛」ハイライト
 リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェヘラザード」
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
ソリスト未定(岡山県にゆかりのある歌手の方々)


岡山フィル第55回定期演奏会
2017年3月11日(日)15時~
 ベートーヴェン/交響曲 第8番
 ショスタコーヴィッチ/交響曲 第5番
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
 定期演奏会年3回体制は維持しますが、前回エントリーで予想した通り、特別演奏会を入れて年4回(季節に1回)のサイクルを組んできたのは、定期演奏会を年4回にするための布石だと思います。
 さて、私が感じる来シーズンの聴きどころを書きたいと思います。

 まずシェレンベルガー以外の指揮者が久々に登場する7月の第53回定期演奏会。岡山のファンの熱烈なる再登場の要望を受けてのシュテファン・ドールの登場。忘れもしない去年のアンサンブル・ウィーン=ベルリンとの共演で聴かせた、R.シュトラウスのホルン協奏曲での迫力のある鮮やかな演奏!

 蒸し暑い7月の岡山シンフォニーホールがアルプスの麓の爽やかな夏の空気になりました。吹奏楽・オーケストラの管楽器を演奏する高校生は、1000円札を握りしめてB席ユースシートを買うべし!
 指揮者の三ツ橋さんは若手の実力派の指揮者です。女性指揮者(しかも美人)ということで話題になっていますが、鮮やかな指揮技術とスケールの大きい音楽づくりには定評があります(余談ですが、大阪の2管編成の某交響楽団は、思い切って三ツ橋さんを常任指揮者に据えてみてはどうか?とかねがね思っています。それぐらい僕は評価しています)。
 岡山フィルにとっても、楽団の今後のことを考えるとシェレンベルガーばかりが登場する状況に頼っているわけにはいかない。他の指揮者との共演で、いかに「岡フィルらしさ」を発揮していけるのか?三ツ橋さんと岡山フィルは相性がいいと踏んでいます
 この7月定演にはテーマがあって、それは「英雄」。R.シュトラウスのホルン協奏曲の調性は「英雄の調性」と言われる変ホ長調。後半のブラームスの交響曲第3番は、19世紀末の大指揮者、ハンス・リヒターが「ブラームスの英雄交響曲だ」といった、堂々たる内容を持つ曲です。

 10月の第54回定期演奏会は、ソリストに青木尚佳の登場。ロン=ティボー国際コンクールで第2位に入賞しています。このコンクールは極めてハイレベルなのが特徴で、日本人の優勝者には樫本大進や山田晃子らが知られていますが、1位以外の入賞者についても、米元響子(3位)、南紫音(2位)、有希・マヌエラ・ヤンケ(5位)、長尾春花(5位)、成田達輝(2位)と錚々たるメンバーが揃います。青木さんのブルッフがたいへん楽しみです。
 ブルッフのヴァイオリン協奏曲を挟むベートーヴェンの2つのシンフォニーも対照的。テーマは「絶望と絶頂」ということになるだろうか?ハイリゲンシュタットの遺書を書いた時期に書かれた2番、『傑作の森』の絶頂期に書かれた7番。しかしながら2曲とも明朗で快活な楽曲。シェレンベルガーはこの2曲をどう描き分けるのでしょうか。

 1月の特別演奏会:ニュー・イヤーコンサート。これもプログラムが凝っています。テーマは「古代エジプトからアラビア 夢の物語」
 『魔笛』はラムセス時代の古代エジプト。神官ザラストロとゾロアスター教との符合。フリーメイソンの暗号など謎の多い作品ではありますが、モーツァルトの時代のキリスト教・イスラム教の立教の前の時代を舞台に選んだ意味が大きい。シェエラザードは言うまでもなく「千夜一夜物語」。
 そこで提案なんですが、岡山シンフォニーホールにほど近いオリエント美術館とタイアップした企画なんかがあると面白い。

 「~岡山フィルニュー・イヤーコンサート特別企画~ 魔笛とアラビアンナイト」のような小さな企画展でもいいので、岡山の音楽文化と全国でも類を見ない公立の古代オリエント専門博物館とのコラボが見てみたいですね。
 3月の第55回定期演奏会のテーマは「古典回帰とアイデンティティ」
 ベートーヴェンの8番は古典回帰の形式を取りながら、新しい時代の空気を感じさせる画期的な作品。第3楽章のメヌエットを聴いて貴族の匂いを感じる人は皆無でしょう。ベートーヴェンはこの交響曲を自分の分身のように愛し、誰にも献呈しなかった唯一の交響曲。
 ショスタコーヴィチは反革命的作曲家の嫌疑をかけられ、刑務所か強制労働送りの崖っぷちで、この曲を作曲。ソ連当局の重鎮にも解りやすいよう、古典的な作風となった。シェレンベルガーが「革命」という副題をつけていないのも彼の良心を感じます。ショスタコーヴィチはこの曲のフィナーレに「私は(社会主義を・革命を)信じない!」という巧妙に隠された自己のメッセージを入れる。
 とまあ、聴きどころは尽きません。
 最後にシェレンベルガーと岡山フィルの今後について。これまでの4年間は「バランスを重視し、響きの美しさを追求した音楽」を追求してきたように思います。一方で、今年3月のドイツ・レクイエムや6月のマーラーでは、その瞬間に生まれるニュアンスや変化を大事にする新たな一面が垣間見えました。シェレンベルガーは関西フィルや日本センチュリー(これはソリストとして)との共演で、結構、「変化する」指揮を志向していたんですよね。
 現状の岡山フィルはシェレンベルガーのハイレベルな欲求に瞬時に反応できていないもどかしさは確かにあります。一方で、岡山フィルの合奏レベルは回を追うごとに向上しているのが解る。その速度は瞠目すべきスピードです。
 シェレンベルガー首席指揮者5年目のシーズンは、どんなシーズンになるんでしょうね。 

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関西のオーケストラの2017/2018シーズンのプログラム概観(その2) [各地プロ・オケ情報]

 関西のオーケストラの来年度のプログラムについて、今回は日本センチュリー交響楽団、大阪交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団についてメモをしておきます。
※関西フィルのシーズンは2017.1~12

日本センチュリー交響楽団
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 僕が来年度、一番注目しているのが日本センチュリー交響楽団です。センチュリーは小編成になったら無敵のハイレベルなアンサンブルで、先日聴いたカメラータ・ザルツブルグと比べても、決して引けを取りません。
 去年のエントリーで 豊中文化芸術センターの指定管理者になったことで、去年「これはセンチュリーにとってもかなり有効な打開策になると思います」と書きましたが、来年度のプログラムを見てみると、この豊中名曲シリーズが成功すれば、センチュリーは資金面でかなり見通しが立って来ると感じます。
 現在は府からの補助がゼロになった楽団にとって生命線は文化庁の補助。それがオーケストラに対して付く補助金だけでなくホールの運営も手がけることで、劇場・音楽堂に対する補助金を活用することも出来るようになる。豊中文芸センターにとっても、オーケストラがあるとこで室内楽のコンサートなども展開できる。両者にとってWin-Winの関係。スポンサー企業も順調に数を増やしていて、もうかつての「公務員オケ」ではなくなりました。それもこれも人口30万人の地方都市でオーケストラを経営する飯森さんの手腕によるところが大きいのではないかと思います。
 あとはシンフォニー定期の集客力を上げられるかどうかが、カギになって来るでしょうね。
 プログラムでいうと、何といってもイブラギモヴァが登場する10月定期は必聴と言えます。昨年に引き続き名曲が中心ですが、前プロ・後プロのどちらかにひねりの聴いたプログラムが入っていて、今年度はほとんど食指が伸びなかった(チャイPコンとか苦手な曲が多かった・・・)のと対照的に、来季はシトコヴェツキー・シューマン2番の6月定期、秋山・シベリウス1番の10月定期、飯森・ガヴリリュク・ブル4の1月定期あたりを注目しています。
 ハイドン・マラソンのいずみホールシリーズは、全曲演奏会の宿命ともいえるマイナーな曲が多い一年になりそうですが、楽団自慢のソリスト陣(ホルン・コントラバス)が楽しみです。
大阪交響楽団
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 昨年は児玉音楽監督から外山ミュージック・アドバイザーに体制が変わって、かなり名曲路線に戻した感じがありました。来期のシンフォニー定期は少し大響らしさが垣間見えますが、遠征してまで(往復7000円の交通費をかけてまで)聴きに行きたいか、というと、「う~ん」というところです。
 僕が関西まで聴きに行く動機は、
①岡山では聴けないプログラム
②めちゃめちゃ上手い演奏を聴きたい
③これは大フィル限定だけど、大フィルのサウンドを浴びたい
 この3つです。大響は大響サウンドとまで言えるような特徴は無いですし、めちゃめちゃ上手オケかというと疑問符が付く。「珍しいプログラムであれば・・・」というのは児玉さんの時には特徴だったんですけど、今はそれほどでもない。
 名曲コンサートといずみシリーズで1日2回公演という「薄利多売」路線を突き進んでいて、この「デフレ戦略」で楽団が疲弊しないか・・・危惧するところです。堺市に本拠地を置いて、地域密着を標榜したのもつかの間、大阪南部での主催公演はほとんど見られません。やはり関西のクラシック音楽の人口ボリュームは、大阪北部。堺にいいホールがあれば、センチュリーの豊中のような事業が展開できるんでしょうが。
 外山アドバイザー体制になって2年目、大響が独自のサウンドと特徴を打ち出して、ネット上でも話題になる様な存在になれば・・・注目していきたいと思います。まずは、公益社団法人の認可が取れるような経営基盤の強化が課題でしょうか。
関西フィルハーモニー管弦楽団
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 今年は結局、関西フィル・フィルに足を運ぶことはありませんでしたが、ここのオーケストラは特徴的なサウンドを持っています。極めて人懐っこいというか、人間味が溢れている感じです。デュメイが音楽監督になってから、室内楽にも力を入れていて、室内楽の親密な感じがオーケストラのサイズになっても感じられるオーケストラです。
 このオケも京響やセンチュリーに比べると、めちゃめちゃ上手いオケ、というわけではないですが、いい聴衆もついていてコンサートの後には、楽団員さんとファンが一緒に談笑する姿があちこちで見かけます。
 関西フィルは組織的にもユニークで、特定非営利法人によって経営されている。友の会の会員一人一人が構成員となって、楽団を支えている。組織もスリムになり経営の自由度もある。
 来季もデュメイが登場する回が注目ですね。あと藤岡さんのRVW5番とシベリウス5番の日はかなり注目しています。  

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