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岡山フィルの2022/23シーズンのプログラムの速報!! [岡山フィルのシーズンプログラム]

 岡山フィルの2022/23シーズンのプログラムが昨日(12月26日)発表された。
 去年は年明けの発表だったので、12月中に発表しれくれて本当に助かる。この時期、仕事やプライベートの予定もどんどん入ってくるので。


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第72回定期演奏会
2022年5月22日(日)
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番
ムソルグスキー/禿山の一夜(リムスキーコルサコフ版)
ストラヴィンスキー/火の鳥(1919年版)
 指揮:秋山和慶
 ピアノ独奏:松本和将



第73回定期演奏会
2022年7月24日(日)
スメタナ/歌劇「売られた花嫁」序曲
シューマン/ピアノ協奏曲
ドヴォルザーク/交響曲第8番
 指揮:太田弦
 ピアノ独奏:三浦謙司



第74回定期演奏会
2022年10月9日(日)
ブラームス/悲劇的序曲
エルガー/チェロ協奏曲
ブラームス/交響曲第1番
 指揮:秋山和慶
 チェロ独奏:宮田大



ベートーヴェン“第九”演奏会2022
2022年12月11日(日)
ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱付き」
 指揮:矢崎彦太郎
 ソリスト:調整中
 合唱:一般公募による「第九を歌う市民の会」



ニューイヤーコンサート
2023年 1月22日(日)
J.シュトラウス/歌劇「こうもり」ハイライト
 指揮:秋山和慶
 キャスト調整中



第75回定期演奏会
2023年3月12日(日)
ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
シューマン/交響曲第3番「ライン」
 指揮:山下一史
 ヴァイオリン独奏:黒川侑


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 ソリストはかなり魅力的な面子が揃った。松本さんと黒川さんは地元ゆかり。特に充実した円熟期に入った松本さんのソロは聴きのがせない。国内トップのチェリストの宮田さんは念願のエルガーのチェロコン。さらに私が楽しみなのは7月定期の三浦さん。2019年のロン=ティボー・コンクールの覇者だ。最近は商業化に大成功したショパンコンクールの入賞者の話題の露出が圧倒的な中、商業化の波に乗れず一時は存続の危機に直面したロン=ティボー・コンクールではあるが、「一位を滅多に出さないコンクール」のレベルの高さは健在、3大会ぶりの一位を勝ち取った三浦さんのピアノには注目したい。
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 コンチェルト以外は、秋山さんのミュージックアドバイザー就任披露となる5月のプログラム(コロナ禍で中止になった2020年7月定期の仕切り直しでもある)は新時代幕開けを感じさせ、 10月の秋山さんのブラームス1番は東京交響楽団との録音が本当に素晴らしく、構築力と解釈の深みに加えて、特に2,3楽章の美しさは古今東西の録音と比べても比類ないレベル。岡山フィルでもこれが再現ができれば!との期待は募る。
 3月の山下さんはシューマンを得意にしており、仙台フィルとの2,4番交響曲の録音は高い評価を受けている。秋山さんもシューマンに定評があるが、ここは信頼厚い山下さんに預ける格好。

 以上のように個々のプログラムは魅力があるが、年間プログラムのストーリー性を見通してみると、どうだろう・・・。ドヴォルザーク8番、ブラームス1番、歌劇「こうもり」ハイライトなどは過去10年間に採り上げた楽曲の再演となり、正直、新味に欠ける印象があるのは私だけだろうか?
 常任の指揮者交代ゆえに、集客に不安があるのか、序曲→協奏曲→交響曲というお決まりのパターンが多く。ソリスト頼みなのは否めない。協奏曲を入れずに交響曲や管弦楽曲だけでガッツリ勝負する回も欲しかった。
 現首席指揮者のシェレンベルガーも名曲路線ではあったが、例えばベートーヴェンとブラームスの交響曲全曲演奏を軸に独墺音楽の真髄を植え付けようとする意図や、ブルッフのヴァイオリン協奏曲+ベートーヴェン交響曲第4番・第7番など、休憩込みで2時間半以上かかるような重量級プログラムを組んだり、ベートーヴェンの運命+田園、あるいはベートーヴェン8番とショスタコーヴィチ5番、ベートーヴェン1番とマーラー「巨人」など、協奏曲を入れずに、シンフォニーでガッツリ勝負することで、オーケストラを鍛え上げようという強い意思を感じた。それに比べると物足りないのだ。

 また、小編成で音の純度が増す岡フィルの特性を考えると、去年の郷古廉によるヴィヴァルディの弾き振りのような、少人数による切れ味鋭いアンサンブルを聴かせる回があっても良かった。
 また、膨大なレパートリーを誇る秋山さんの就任となれば、1曲目に武満徹や三善晃、池辺晋一郎などの邦人作曲家が取り上げられると思っていたし、楽団創設30周年記念であれば、過去の委嘱作品の再演なども考えられた筈だ。
 他にも欲を言えば、秋山さん十八番の曲で岡山フィルがやっていない、ラフマニノフ/交響曲第2番やシベリウス/交響曲第2番あたりは入るだろうと思っていただけに、若干の落胆はある。

 秋山さんも初年度は岡山フィルの実力を査定し、どのような方向性に持っていくのかをこれから考えるのかも知れない。
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 とまあ、色々と不満は書いてみたが、岡山フィルもこの2年間のコロナ禍の中で数億円単位の収入が吹き飛ぶなど、苦しい台所事情は承知している。ここ2年間、事務局を悩ませ続けた出演者の入国制限の影響を最小限にできる布陣にする意図も理解できる。

 引き続きマイシートを継続して、岡フィルを応援していく気持ちに変わりはない。

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岡山フィル 2021/22シーズンのプログラム(随時更新) [岡山フィルのシーズンプログラム]

 昨日のコンサートで岡山フィルの来シーズンの定期演奏会プログラムが配布されていました。定期演奏会・特別演奏会のプログラムを列挙していきます。
 ※5月7日修正
 ※6月8日修正

2021年5月23日(日)
第68回定期演奏会
マエストロ・シェレンベルガーの -古典から浪漫への旅路-
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
   (変更)太田 弦
ヴァイオリン独奏:福田廉之介
ヴィオラ独奏:赤坂智子
モーツァルト/歌劇「劇場支配人」序曲
  〃   /ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 K.364
シューマン/交響曲第4番
7月4日(日)
第69回定期演奏会
故郷を愛した作曲家達 -世界最高のクラリネット奏者と共に-
指揮:園田隆一郎
クラリネット独奏:ダニエル・オッテンザマー
チェロ独奏:佐藤 晴真
ワグナー/ジークフリート牧歌
ウェーバー/クラリネット協奏曲 第2番
ハイドン/チェロ協奏曲第2番
ドヴォルザーク/交響曲 第7番 ニ短調
8月12日(木)
シンフォニーは友達!夜の部「真夏の夜のベートーヴェン」
指揮:石﨑真弥奈
ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」


9月12日(日)
I am a SOLOIST スペシャル・ガラ・コンサート
〜岡山から世界にはばたくヴィルトゥオーゾたちの響宴〜
指揮:矢崎彦太郎
ヴァイオリン独奏:福田廉之助
ピアノ独奏:中桐望
ソプラノ独唱:森野美咲
グリーグ/ピアノ協奏曲(中桐望)
プッチーニ/歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父様」(森野美咲)
モーツァルト/モテット「Exsultate Jubilate(踊れ、喜べ、幸いなる魂よ)」(森野美咲)
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲(福田廉之助)

10月17日(日)
第70回定期演奏会
〜郷愁を誘うシェレンベルガーの秋〜
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
ギター独奏:荘村清志
ボロディン/交響詩「中央アジアの草原にて」
ロドリーゴ/アランフェス協奏曲
チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」


12月5日(日)
ベートーヴェン「第九」演奏会2021
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
ソリスト:調整中
合唱:岡山「第九」を歌う市民の会


2022年1月16日(日)
ニュー・イヤー・コンサート
〜若きヴィルトゥオーゾ、岡山に集結〜
指揮:太田弦
ヴァイオリン:青木尚佳
チェロ:岡本侑也
メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」
ブラームス/ヴァイオリン、チェロのための二重協奏曲
メンデルスゾーン/交響曲第3番「スコットランド」


3月13日(日)
第71回定期演奏会
〜シェレンベルガー 情熱のボレロ〜
指揮:ハンスイェルク・シェレンベルガー
ハープ独奏:マルギット=アナ・シュース
ラヴェル/道化師の朝の歌
ハープ協奏曲(調整中)
モーツァルト/交響曲第31番「パリ」
ラヴェル/ボレロ


【ホール主催公演】
2021年8月29日(日)
NHK交響楽団岡山公演
指揮:広上淳一
ピアノ独奏:藤田真央
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
   〃    /交響曲第4番


10月9日(土)
THE MOST in JAPAN 2021
芥川也寸志/弦楽のための三楽章
J.S.バッハ/ピアノ協奏曲第7番
サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン
ドヴォルザーク/弦楽セレナーデ


 まず、目についたのが、来年のニュー・イヤー・コンサート。去年の3月定期の完全型スライド公演になりました。青木さんがミュンヘン・フィルのコンサートマスターに就任、岡本さんも引っ張りだこのオファーの中でスケジュールを空けてくださったんですね。
 ソリストで注目なのは7月のダニエル・オッテンザマーさん。父の胡エルネストと、弟のアンドレアスは岡山フィルと共演済みで、オッテンザマー・ファミリーと縁が深いのは有難い。吹奏楽やオーケストラの管セクションをやっている学生は必見でしょう。

 福田廉之助さんが「THE MOST」も含めて3回登場、9月の「I am a SOLOIST ガラ・コンサート」は中桐さんに加えて、去年のブラームス国際コンクールに優勝した森野美咲さんの凱旋公演になりそうです。年間予約(マイシート〉公演に入っていないので、チケットの争奪戦が起きそう。

 岡山出身者のソリストが多いのは、ここ数年の地元密着のオーケストラという軸に加えて、感染拡大期に入っても、地元出身であれば待期期間などを経て出演が見込めることもあるでしょう。見ず知らずの土地で2周間もホテルに缶詰というのは、かなりキツイことのようですから。
 シェレンベルガー登場回は、5月定期は去年5月に予定されていたシューマン4番がスライド。シューマン・フリークの私としては今度こそ聴きたいぞ!10月、3月はロシア、スペイン、フランス、オーストリアとさながら世界音楽旅行。来年3月には晴れ晴れとした気持ちで、マスクをせずに大編成で奏でられる「道化師の朝の歌」や「ボレロ」が聴けることを心の底から願っています。
 岡山フィル以外のホール主催公演では、8月にN響が来るようです。そして「THE MOST」は岡山国際音楽祭の時期に入る10月。なんと芥川のトリプティークを取り上げるとな!大フィルの生演奏で聴いて以来、大好きになった曲。お祭り時期にはピッタリです。

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