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室内楽演奏会~川上徹氏を迎えて~ [コンサート感想]

室内楽演奏会~川上徹氏を迎えて~

チェロ:川上徹
ヴァイオリン:近藤浩子
クラリネット:熱田昭夫
ファゴット:難波彰
ピアノ:小島裕子

ブラームス/ピアノ三重奏曲第2番ハ長調
~休憩~
グリンカ/三重奏曲『悲愴』ニ短調
ブラームス/クラリネット三重奏曲イ短調

2016年1月31日 日本福音ルーテル岡山教会

 住宅地の中の小さな教会の礼拝室でのコンサート。会場は40人ほどで、なんという贅沢。まさに室内楽の醍醐味。

 1曲目はブラームスのピアノ・トリオ第2番。チェロの川上さん(新日本フィル首席)の音はヴィターな音で、ブラームスに見事にマッチしていました。ヴァイオリンの近藤さん(岡山フィルコンミス/元東京フィル)は、チェロの川上さんを引き立てる事を重視していたのか、半歩下がった演奏という印象を持ちました。
しかし、この曲。チェロのおいしいところが多分にあり、ヴァイオリン主導・あるいは丁々発止の演奏からでは解らなかった魅力がありました。
 グリンカの三重奏曲『悲愴』。こちらはクラリネットの熱田さん、ファゴットの難波さんによる丁々発止の演奏。この曲、今までほとんど聞いたことが無かったんですが、ロシアンな甘いメロディーを基調に、南欧を思わせる快活な部分もあって。本当にいい曲ですね。第三楽章のクラリネットとファゴットのよるソロのあたりなんて、もう艶歌ですよ。それもデュエットの。
 最後のブラームスのクラリネット・トリオイ短調。クラリネット五重奏曲があまりにも有名過ぎて蔭に隠れてしまう感じですが、分かりやすいフレーズは少ないものの、ブラームスらしいモノクロームなロマンティシズムがなんとも魅力的。チェロの川上さんのコクのある音色と、一音一音深みのある熱田さんのクラリネットが絡み合い。石畳の冬のヨーロッパの街角で聴いているような錯覚を覚えます。
 日曜日勤の夜の豊かな時間でした。

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