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日本センチュリー響の2016-17年間プログラム [各地プロ・オケ情報]

 日本各地のプロオケの来季プログラムが発表される季節になってきました。個人的に注目している日本センチュリー響のプログラムも先日発表されています。

 自分の検索が便利なように、時系列に並んで見にくいのはご容赦ください。

【定期演奏会】

4月8日(金) 19:00開演(18:00開場)
4月9日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第208回 定期演奏会
マーラー:交響曲 第9番 ニ長調
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)


5月13日(金) 19:00開演(18:00開場)
5月14日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第209回 定期演奏会
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 嬰ハ短調 作品129
チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 作品74「悲愴」
指揮:ドミトリー・リス
ヴァイオリン:セルゲ・ツィンマーマン

6月17日(金) 19:00開演(18:00開場) いずみホール
いずみ定期演奏会 No.31 ハイドンマラソン
ハイドン:交響曲 第19番 ニ長調 Hob.I:19
モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314
ハイドン:交響曲 第58番 ヘ長調 Hob.I:58
ハイドン:交響曲 第7番 ハ長調 Hob.I:7「昼」
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー

7月1日(金) 19:00開演(18:00開場)
7月2日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第210回 定期演奏会
ジュバノフ:歌劇「アバイ」より民族舞曲(日本初演)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
ラフマニノフ:交響的舞曲 作品45
指揮:アラン・ブリバエフ(日本センチュリー交響楽団首席客演指揮者)
ピアノ:アレクサンダー・ロマノフスキー

8月12日(金) 19:00開演(18:00開場) いずみホール
いずみ定期演奏会 No.32 ハイドンマラソン
ハイドン:交響曲 第9番 ハ長調 Hob.I:9
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K. 271「ジェナミ」
ハイドン:交響曲 第27番 ト長調 Hob.I:27
ハイドン:交響曲 第70番 ニ長調 Hob.I:70
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
ピアノ:小山 実稚恵

9月23日(金) 19:00開演(18:00開場)
9月24日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第211回 定期演奏会
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲 第2番 BB117
ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73
指揮:マックス・ポンマー
ヴァイオリン:オーガスティン・ハーデリッヒ

10月28日(金) 19:00開演(18:00開場)
10月29日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第212回 定期演奏会
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
プロコフィエフ:アレクサンドル・ネフスキー 作品78
指揮:アラン・ブリバエフ(日本センチュリー交響楽団首席客演指揮者)
ピアノ:エフゲニー・スドビン
メゾ・ソプラノ:小山 由美
合唱:大阪センチュリー合唱団

11月25日(金) 19:00開演(18:00開場)
11月26日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第213回 定期演奏会
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲(25日)/
リュリ:バレエ音楽「町人貴族」
 ~トルコ人の儀式のための行進曲(26日)
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
ファジル・サイ:交響曲 第1番「イスタンブール・シンフォニー」 作品28
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
ピアノ:ファジル・サイ

12月9日(金) 19:00開演(18:00開場) いずみホール
いずみ定期演奏会 No.33 ハイドンマラソン
ハイドン:交響曲 第2番 ハ長調 Hob.I:2
ハイドン:チェロ協奏曲 第1番 ハ長調 Hob.VIIb:1
ハイドン:交響曲 第50番 ハ長調 Hob.I:50
ハイドン:交響曲 第88番 ト長調 Hob.I:88「V字」
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
チェロ:ヨハネス・モーザー

1月13日(金) 19:00開演(18:00開場)
1月14日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第214回 定期演奏会
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
ベートーヴェン:交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
チェロ:クレメンス・ハーゲン

3月3日(金) 19:00開演(18:00開場) いずみホール
いずみ定期演奏会 No.34 ハイドンマラソン
ハイドン:交響曲 第16番 変ロ長調 Hob.I:16
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第4番 ニ長調 K.218
ハイドン:交響曲 第37番 ハ長調 Hob.I:37
ハイドン:交響曲 第100番 ト長調 Hob.I:100「軍隊」
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
ヴァイオリン:漆原 朝子

3月10日(金) 19:00開演(18:00開場)
3月11日(土) 14:00開演(13:00開場) ザ・シンフォニーホール
第215回 定期演奏会
リヒャルト・シュトラウス:ブルレスケ(ピアノと管弦楽のための)ニ短調 TrV 145
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調
ドヴォルザーク:交響曲 第8番 ト長調 作品88
指揮:イジー・シュトルンツ
ピアノ:ミシェル・ダルベルト


【特別演奏会】

5月2日(月) 18:00開演(17:00開場) ロームシアター京都 メインホール
エンジョイ・センチュリーシリーズ ゴジラ音楽祭in 京都
~伊福部 昭没後10年に寄せて~
伊福部 昭:SF交響ファンタジー 第3番
伊福部 昭:「ゴジラ」(1954)全曲
※映画『ゴジラ』(1954)デジタルリマスター版の全編上映(97分)に合わせ、全曲生演奏
指揮:和田 薫

7月23日(土) 15:00開演(14:15開場) 三重県文化会館 大ホール
三重特別演奏会
シューベルト:交響曲 第7番 ロ短調 D.759「未完成」
べートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)

11月3日(木・祝) 15:00開演(14:00開場) ザ・シンフォニーホール
エンジョイ・センチュリーシリーズ
ドラゴンクエスト スペシャルコンサート
すぎやま こういち:交響組曲「ドラゴンクエスト Ⅷ」空と海と大地と呪われし姫君
指揮:飯森 範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)
お話:すぎやま こういち

2月11日(土・祝) 17:00開演(16:15開場) びわ湖ホール 大ホール
びわ湖定期公演 vol.9
ロッシーニ:歌劇「どろぼうかささぎ」 序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15
べートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」
指揮:沼尻 竜典
ピアノ:菊池 洋子

2017年 3月26日(日) 15:00開演(14:00開場) 豊中市立文化芸術センター 大ホール
センチュリー豊中名曲シリーズ Vol.1
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68
指揮:小泉 和裕
ピアノ:小山 実稚恵

シンフォニー定期2日体制を維持

 お客さんの入りがかなり厳しいシンフォニーでの定期演奏会ですが、2日体制を維持。定期演奏会のためのリハーサルは通常3日あるので、定期1日でも指揮者・ソリスト・楽団の拘束期間は4日あるわけです。やはり2日公演を定着させないと、演奏収入の長期的な収益構造の改革にはならないのでしょう。

古典を軸に、意外にも大規模指向のプログラム
 今年のプログラムから、小編成でも光るシンフォニエッタ・サイズのオーケストラを志向するのかと思っていましたが、以外にも規模の大きい楽曲が増えた感じがします。マーラーはシリーズの一環でしょうが、アレクサンドル・ネフスキー、ラフマの交響的舞曲、いずれも大フィルが最近取り上げた曲。やはり大阪の聴衆の好みはこういった楽曲にあるとの読みなのでしょうか。いずみホールのハイドンマラソンにソリストとしてシェレンベルガーが登場するのは、個人的に注目しています。

豊中を中心とした北摂地域に密着した楽団へ

 定期のラインナップと同時に、豊中市立芸術文化センターの指定管理者に選定されたことも発表されました。もともと練習場は豊中市の服部緑地にあるオーケストラハウスでしたが、とよなか街中クラシックなどでも好評を博し、いよいよ『豊中のオーケストラ』として打ち出していくものと思います。
 「豊中市立芸術文化センター?、そんなホールあったかいな?」と思って調べてみると、平成28年度に新設されるホールなんですね。
 僕は、これはセンチュリーにとってもかなり有効な打開策になると思います。豊中市は関西以外の人にはイメージが湧きにくいかもしれませんが、大阪大学や大阪音大のキャンパスを有し、服部緑地を有した自然環境。実は夏の全国高校野球大会の発祥の地。住宅地としては阪急の小林一三が開拓した歴史と気品のある住宅街が広がっていて、オーケストラの本拠地としてもかなり将来性のある地域だと思います。豊中市の周辺には池田市・吹田市・箕面市・茨木市があり、いずれも阪急が開発した住宅街が広がり、人口規模は100万人をゆうに超える規模。この地域の人々に「おらが街のオーケストラ」として認知されれば、安定した経営基盤になりそうです。

 関西のオーケストラの聴衆動向をデータで知っているわけではありませんが、ザ・シンフォニーホールやフェスティバルホールの帰り道の、阪急梅田駅へ吸い込まれていくホールのパンフレット袋を持った人並みのボリューム。そしてそれらの人々が阪急宝塚線の列車に吸い込まれていく。そういう様子をウォッチングし、また阪急西宮北口に立地する兵庫県立芸文センターの驚異の集客力を見た、僕の結論は

 阪急平野を制するオーケストラが関西クラシック音楽界を制す 

 これだと思います。阪急平野(はんきゅうへいや)というのは、阪急電鉄沿線に広がる住宅地を指すマーケティング上の造語で、谷崎潤一郎や朝比奈隆などの文化人も住み愛した地域です。京都は洛西ニュータウンから高槻・茨木・吹田・豊中・箕面・宝塚・伊丹・西宮・芦屋そして神戸市東部。私の生まれた宝塚は含まれますが、育った神戸市北区はその周縁部になる感じですね(北神急行は阪急電鉄グループ、神戸市北区や西宮市北部は「バブル期に阪急平野の住宅を買えなかった」層の受け皿でした)。

 こうしたエリアのど真ん中に位置する豊中を本拠に置くセンチュリー。楽団を滅亡のふちに追い込んだ大阪維新は、昨年の豊中市長選挙に候補者すら立てられず、市議会には維新の議席数は0。あの橋下人気の風からも一線を画す雰囲気があるように思われるのもセンチュリーにとっては追い風でしょうね。


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コメント 2

ぐすたふ

遅ればせながら、コメントです。

実は、豊中芸術文化センターとは、豊中市民会館が建て替えられた後の名前なのです。だから、新設ではありませぬ。

カッコいい名前ですが、京都会館がロームシアターになったのと一緒です。あなあなかしこ

by ぐすたふ (2015-11-21 01:55) 

ヒロノミンV

>ぐすたふさん
 ご指摘ありがとうございます。
 市民会館の建て替え事業なんですね。そうなると以前から利用している市民団体とセンチュリー事務局の間で色々とつながりができそうですね。
by ヒロノミンV (2015-11-21 22:29) 

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