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『ヨーロッパの近代美術 美との対話』 井原市立田中美術館 [展覧会・ミュージアム]

ヨーロッパの近代美術 美との対話
国立西洋美術館巡回展

井原市立田中美術館

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 国立西洋美術館の松方コレクションを中心に、梅原龍三郎寄贈のルノワールなど、ヨーロッパ近代美術の粋を集めた展覧会。東京の人にとっちゃあ、珍しくもなんともないんやろうけれど、こうして地元に来てくれて名作を間近に見ると、やはり魅了されるものがありました。

 松方コレクションについては、wikipediaにもありますが、神戸の川崎財閥を率いていた方なんですね。ということは、神戸新聞の創設者でもあり、神戸ハーバーランドの『神戸新聞松方ホール』にその名をとどめる方と同じ方なんですな、ふむふむ。第二次大戦中にロンドンとパリに「疎開」させていた作品のうち、パリに保管されていたものは、終戦時に連合国(フランス)に接収され、その後、コレクションを展示するための美術館の創設を条件に、返還してもらったのだそう。
 松方幸次郎は、自らのコレクションを展示する美術館構想を持っていたようで、もし、世界恐慌で川崎財閥の破産がなければ、倉敷の大原美術館のような展示がなされていたかもしれない。そうすれば、神戸大空襲の際にも、美術館周辺は空爆を免れていたかもしれない・・・などと妄想は膨らみます。

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 感想は箇条書きに

・やはり実物を見ると、全然違う。ブーグローの「少女」(展覧会の看板にも書かれていたもの)は、子供の肌の柔らかさが感じられ、その体温や活発な新陳代謝まで感じ取れそうな(笑)

・デュブールの「花」も、花弁一枚一枚に色彩豊かな絵の具が盛り上がって、角度によってその照りが印象的だった。これも実物を見ないと解らなかった。

・モネとルノワールは貫禄の存在感。モネは「ラ・ロシュ=ギュイヨンの道」とヴェトゥイユ。ルノワールは「横たわる浴女」「風景の中の三人」「ばらをつけた女」。ルノワールの三品の目の碧色が、まるで宝石のようだった。

・あと、ルノワールの彫刻を初めて見た。「勝利のヴィーナス」。絵画と同じく肉感的だね(笑)

・アマン=ジャンは、大原美術館でもおなじみの画家。近くで見て楽しみ、遠くで見て楽しめる。

・レジェ、ピカソあたりになると、実物を見てもよくわからないなあ・・・というのが正直なところ。

・プレダンの「善きサマリア人」のあまりにも精密なリトグラフに驚愕!ずっと見入ってしまった。

・ムンクのマドンナの周囲にネズミの這うような物体はなんと・・・・。右下のなんか死神みたいなのもなんと・・・・、絶句。

たいした感想が書けなくて、ホントすみません

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美術館の前の「田中苑」

 数ある名作の中で、自分が一番印象に残ったのは、カミーユ・ピサロの「エラニーの秋」だった。緑と黄色の色彩感が凄くて、10分ぐらい前でたたずみ、帰りにもう1回見て帰りました。
 ピサロの絵は、前から気になっていて、今年の春にも、兵庫県立美術館でピサロ展をやっていて、行こうかな?と思っていたが結局行けなかった。(まあ、関西に帰る時は、まずコンサートのことを優先しますからね・・・)
 図録だけでも買えないかな?と思って、兵庫県美のHPを見ると売り切れのようだ。残念。

 コンサートもそうですが、聴きたいもの・見たいものは見れるうちに行っておいた方が良いなあ。ここ数年はコンサートばかりに偏りすぎていたから、せめて近くに名作が来た時ぐらいは見に行くようにしないとね。

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