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待ちに待ったホルン:福川さんの登場!! 岡山交響楽団定期演奏会 [コンサート感想]

岡山交響楽団第75回定期演奏会


ヨハン・シュトラウスⅡ/皇帝円舞曲
グリエール/ホルン協奏曲

〜 休 憩 〜

シベリウス/交響曲第1番ホ短調


指揮:杉本賢志
ホルン独奏:福川伸陽


2023年5月14日 岡山シンフォニーホール

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・市民オケの岡山交響楽団の定期演奏会。今回も意欲的なプログラム。メインに大好きなシベリウスの1番に、コンチェルトは最近、とみに有名になったウクライナの作曲家:グリエールのホルン協奏曲。ソリストはなんと元N響首席という肩書以上に、私の中では邦人ホルン奏者の中で一番の名手、福川伸陽さん!

・今回は2020年5月に予定され、コロナ禍で中止になったプログラムを再度編成したようだ。福川さん、めちゃくちゃ忙しいだろうに、よく来てくれたなあと思う。作曲家がグリエール(ウクライナ)とシベリウス(フィンランド)という、プーチン・ロシアの魔の手が伸びている、伸びようとしている国の作曲家というのは、2020年時点では意図されたものではなかったとはいえ、なんとも因縁深い。

・編成は弦五部は、1stVn11、2ndVn9、Vc8、Va8、Cb6の2管編成。1曲めに皇帝円舞曲を持ってきたことで、ゲストのハープ奏者は大忙し。

・まあ、なんと言っても1曲目も福川さんのホルンですよ!!なんという柔らかくとろけるような音色!グリエールのホルン協奏曲は、首都圏や関西のオケではよく取り上げられていて、名前の語感からフランスあたりの作曲家だと思っていたが、「ウクライナの作曲家」だということを最近知った。ラフマニノフと同時代の人だが、ロマンチックなラフマニノフよりもさらに甘美な作風で、シュレーカーやコルンゴルトに近い。

・第2楽章はそんな甘美な和声進行を色気たっぷりに歌い上げる福川さん、最高です。第4楽章の強奏する場面でも耳に心地いい柔らかさは変わらない。大きなものに包まれるような音に魅了される。

・これだけの集客力と会場の聴衆を魅了する福川さん。ソロでも東京六人組でもお客さんはかなり入ると思うので、再度の岡山降臨を期待したい。

・シベリウス1番。このオケの弦の響きはやっぱりいいですね。特に第1楽章の再現部や、第4楽章のフィナーレのハープが絡んでいくところで涙腺が緩んだ。この曲、改めていい曲だな~と。プロの岡山フィルも負けずにレパートリーに入れるべき名曲

・入り口のセンサーによる検温やチケットのセルフもぎりなど、コロナ対策の名残はあったが、客席は満員、プログラムも岡響らしい県内の他オケの追随を許さぬ充実ぶりで、ようやく「普段」が戻ってきた感じが嬉しい。

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サンフランシスコ人

シベリウスの交響曲第1番.....サンフランシスコ響 & ブロムシュテットの演奏会を逃しました....°(´ฅωฅ`)°...
by サンフランシスコ人 (2023-05-18 04:47) 

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