「親子deクラシック」 指揮:松元宏康 [コンサート感想]
指揮:松元宏康
コンマス:近藤浩子
2022年12月18日 岡山シンフォニーホール
チケットはなんと完売!3階席まで埋まった客席を見たのはコロナ後でははじめて。そして指揮者の松元宏康さんのトークがキレキレである。クラシック音楽業界には全く居ないタイプ。それもそのはず、彼の経歴には「M-1三回戦進出」とある。そう彼はコメディアンと指揮者という2足のわらじ(彼が言うには究極の二刀流)を履いているのだ。
1曲目後のトークの見事なアイスブレーキングで会場を温め、終始「演奏は岡山フィルハーモニック管弦楽団、覚えて帰ってね」「地元にこんな素晴らしいプロフェッショナルのオーケストラはあるって、本当に凄いことですよ!」と宣伝。上のパンフレットには岡山フィルの表示が無いので、松元さんが機転を効かせたのだろう。
スポンサーの中国銀行のクレジットにも余念がない。あまり客席が食いついてないな、と感じたらすぐにトーク内容を切り替える柔軟性もあり、加えて自己PRの推しが強い強い(笑)「先日もコンサートでいっぱい宣伝したんですけど、twitterのフォロワーが2人減ってました」と自虐ネタで爆笑を取る。
何事にも奥ゆかしい人が多いこの業界には、こういうアクの強いタイプの人は必要。
指揮についても運動(音楽)神経が良さが感じられるしなやかで軽やかな指揮。
岡フィルも東京組の首席は不在だったがトランペットの首席の小林さんとホルン客演首席に大フィルの藤原雄一さんが乗り、ルパン三世のテーマでの見事なソロに会場もうっとり。観客の手拍子・足踏みが驚くほど息がぴったりで楽しかった。
個人的には小六禮次郎の烏城浪漫が聴けたのも良かった。こういう委嘱作品の再演は、定期演奏会でもやって欲しい。
今回は1階バルコニー(屋根かぶり)席に座ったので、迫力には欠ける印象だったが、ゆったりと観ることができた。親子ともに大いに楽しんだコンサートだった。
2022-12-25 14:45
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