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大阪交響楽団の2016年度 年間プログラム [各地プロ・オケ情報]

 気になるオーケストラの気になる来季のプログラム。今回は大阪交響楽団です。 

◎定期演奏会

4.7(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
第201回定期演奏会
指揮/ダニエーレ・アジマン
ヴァイオリン/神谷美千子、ピアノ/林 澄子
メンデルスゾーン:序曲「美しいメルジーネの物語」
  〃   :ヴァイオリンとピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調
  〃   :交響曲第3番イ短調 op.56 「スコットランド」

5.10(火)19:00 ザ・シンフォニーホール
第202回定期演奏会
指揮/外山雄三
外山雄三:オーケストラのための「玄奥」(2015) (諏訪交響楽団創立90周年記念委嘱作品)
プーランク:バレエ組曲「模範的な動物たち」
ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」

7.22(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
第203回定期演奏会
指揮/寺岡清高
バリトン/谷口 伸(ドイツ・ツヴィッカウ市立劇場専属歌手)
ブラームス:悲劇的序曲
フックス:交響曲 第1番ハ長調
マーラー(ベリオ編):「5つの初期の歌」
  〃  :交響曲第5番嬰ハ短調より "アダージェット”
  〃  :リュッケルトの詩による5つの歌曲

9.9(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
第204回定期演奏会
指揮/ロレンツォ・ヴィオッティ
ピアノ/長富 彩
ワーグナー:ジークフリート牧歌
リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調
プロコフィエフ:交響曲第5番変ロ長調

10.27(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
第205回定期演奏会
指揮/外山雄三
ヴァイオリン/有希 マヌエラ・ヤンケ
ショスタコーヴィチ:「前奏曲とスケルツォ」 (弦楽合奏版)
   〃   :ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調
   〃   :交響曲第5番ニ短調「革命」

12.8(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
第206回定期演奏会
指揮/寺岡清高
ヴァイオリン/小林美樹
コルンゴルト(ツェムリンスキー編):「雪だるま」前奏曲とセレナーデ
  〃   :ヴァイオリン協奏曲ニ長調
ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」

1.18(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
第207回定期演奏会
指揮/シズオ・Z.・クワハラ(ジョージア州オーガスタ交響楽団音楽監督)
ヴァイオリン/成田達輝
アーロン・J. カーニス:熱すぎるトッカータ(1996)
酒井健治:ヴァイオリン協奏曲「G線上で」(2011/2015)
ベルリオーズ:幻想交響曲

2.22(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
第208回定期演奏会
指揮/外山雄三
ピアノ/横山幸雄
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調
チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調「悲愴」


◎いずみホール定期

9.21(水)14:30/19:00 いずみホール
第25回いずみホール定期演奏会
指揮/佐藤俊太郎(フィンランド・クオピオ市立管弦楽団首席客演指揮者)
ヴァイオリン/黒川 侑
モーツァルト:ディヴェルティメントニ長調
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調「運命」

11.24(木)14:30/19:00 いずみホール
第25回いずみホール定期演奏会
指揮/外山雄三
スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲,喜歌劇「詩人と農夫」序曲
グリーグ:「ペール・ギュント」第1組曲より 朝" "アニトラの踊り" ""山の魔王の宮殿にて
アンダーソン:フィドル・ファドル,ブルー・タンゴ,トランペット吹きの休日
シベリウス:交響詩「フィンランディア」
ビゼー/「カルメン」第1組曲
スメタナ/交響詩「わが祖国」より “モルダウ”
外山雄三/ 管弦楽のためのラプソディー

1.6(水)14:30/19:00 いずみホール
第27回いずみホール定期演奏会
指揮/柴田真郁
協力/堺シティオペラ
プログラム未定


◎名曲コンサート

7.9(土)13:30/17:00 ザ・シンフォニーホール
第91回名曲コンサート
指揮・ヴァイオリン/豊嶋泰嗣(新日本フィル コンサートマスター)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」

8.27(土)13:30/17:00 ザ・シンフォニーホール
第92回名曲コンサート
指揮/外山雄三
ピアノ/松田華音
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調
チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」“情景” “四羽の白鳥” “チャルダッシュ”,

ハチャトゥリアン/バレエ音楽「ガイーヌ」“剣の舞” “子守歌” “レスギンカ”

10.8(土)13:30/17:00 ザ・シンフォニーホール
第93回名曲コンサート “リストとシューマン”
指揮/三ツ橋敬子
ピアノ/牛田智大
リスト:交響詩「前奏曲」
 〃 :死の舞踏
シューマン:交響曲第2番ハ長調

12.3(土)13:30/17:00 ザ・シンフォニーホール
第94回名曲コンサート
指揮/石川星太郎
ヴァイオリン/ユーチン・ツェン
シベリウス:組曲「4つのカレワラ伝説 (レンミンケイネン)」より「トゥオネラの白鳥」
  〃  :ヴァイオリン協奏曲ニ短調
ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調

2.4(土)13:30/17:00 ザ・シンフォニーホール
第95回名曲コンサート
指揮/寺岡清高
関西二期会
ナビゲーター/三代澤康司
モーツァルト:歌劇「魔笛」K.620 (抜粋・演奏会形式)

外山御大 本気です!

 定期演奏会での外山さんの登場回数が8回中3回。復活したいずみホール定期や名曲コンサートにも登場。どちらもダブルヘッダーのコンサートですよ。本当にお元気だなあ。
 ミュージック・アドバイザーという肩書から連想する感じとは全然違っていて、この大阪響に自らのキャリアを注ぎ込む外山雄三の本気が見て取れます。



在阪オケのうち、3楽団がザ・シンフォニーホール&いずみホールを拠点に


 
大阪の4楽団の立ち位置がハッキリして来て、大規模なオーケストラ編成を志向するのは、大フィルのみ、ということですね。逆に言うとセンチュリー・関西フィル・大阪響が中規模編成のオケとして、それぞれがどうしのぎを削っていくのか?ハイドンシリーズが絶好調のセンチュリー、デュメイのプレイングマネージャーの妙技を堪能させる関西フィルに対して、大阪響がどう出るか?なんと驚きの答えが用意されていました。



収益構造の改革、大阪響は「ダブルヘッダー」が答え?


 これにはびっくりですよねぇ。もともとキャパの少ないいずみホールでダブルヘッターをやる意味があるのか?収益にどう貢献するのか?ザ・シンフォニーの名曲コンサートのダブルヘッターと違い、いずみホールの客層はシビアな印象。そこにクオリティ勝負をかけられるのか?注目です。



秘曲・珍曲路線の大阪響の流れは汲んでいるが・・・


 
肝心のプログラムですが、外山御大の自作作品、寺岡首席の後期ロマン派、ツェムリンスキー、プロコの5番に酒井健治。秘曲・珍曲なら大阪響との面目は保ったと感じます。
 ただ、これで児玉宏&大阪響を支持してきた、玄人筋が納得するのか?というと、疑問符が付く。
 大阪響は財政的に在阪4オケの中で一番苦しい。その中でもキラリと光る存在として、児玉宏のプログラムの妙があった。ただ、僕も矢代秋雄の2つの協奏曲が演奏された回に行ったときに感じたんですが、独特の雰囲気なんですよね。ほとんどのクラシック・ファンが聴いたことが無いであろう曲なのに、拍手のタイミングが遅くなることもなく、会場は熱かった。逆に、クラシックのコンサートに行き慣れていない人には、非常に敷居は高いだろうなあ・・・と。
 なので
、このマニアック路線を信望してきたコアなファンの人たちが、もし大阪響が通常のオケのラインナップに戻してもついてくるのだろうか?という疑問は前々からあります。そして、その時を今迎えているわけです。僕の予想はかなりの数が『離れる』と見ます。

 ここ10年ほど、関西のオーケストラを取り巻く、様々な事件や時代の流れを見て感じた事。それは、オーケストラの底力は技術力や珍しいプログラムよりも、

 どんなことがあってもついてきてくれる、コアな聴衆がどれぐらいいるか?
 それが一番、プライオリティが高いということ。
 思うに、そんな聴衆が一番多いのは、恐らく関西フィルだと思います。前半の協奏曲で、ソリストのカーテンコールの後、楽団員がステージから引き上げる際にも拍手が起きるオーケストラなんて、関西フィルぐらいのものでしょう。昨年はヨーロッパ公演を敢行したわけですが、ネット上のファン個人の情報発信の分量は、同じ時期にヨーロッパに渡った京響をも上回っていた。
 大阪響も、秘曲・珍曲マニアに頼らず、「どんな事があっても来てくれるお客さん」をどれだけ捕まえることができるか?が勝負になってくる、そう思います。

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伊閣蝶

外山雄三さんは、もう84歳。本当にお元気で大活躍ですね。
「管弦楽のためのラプソディー」や「オーケストラのための「玄奥」(2015) (諏訪交響楽団創立90周年記念委嘱作品)」といった、ご自身の作品を指揮されるのも聴きものと思います。
私は長野県の諏訪地方の出身ですので、とりわけ後者に興味津々です。
by 伊閣蝶 (2015-11-26 12:44) 

ヒロノミンV

>伊閣蝶さん
 大阪響は児玉宏音楽監督退任後の過渡期を迎えますが、外山ミュージックアドバイザー1年目からの本気度120%のプログラムに圧倒されました。

>「管弦楽のためのラプソディー」や「オーケストラのための「玄奥」(2015) (諏訪交響楽団創立90周年記念委嘱作品)」といった、ご自身の作品を指揮されるのも聴きものと思います。
私は長野県の諏訪地方の出身ですので、とりわけ後者に興味津々です。

 『玄奧』という名前からして、襟を正してしまいますが、外山さんの自作品を演奏できるというのが、大阪響の目玉になっていくのでしょうね。
by ヒロノミンV (2015-11-26 22:18) 

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