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岡山フィル定期払い戻しチケット代を賛助会費へ [岡山フィル]

 今週の日曜日の岡山フィル定期演奏会は欠席(という表現はおかしいかも知れないが、一応マイシートだから「欠席」でおかしくないはず)した。


 4月後半以降、あれよあれよという間に岡山でのcovid19の感染急拡大があり、これまである程度抑え込んでいた岡山で、これほどの急拡大が起こった原因が英国型変異株の流行なのは間違いないだろう。私の周りでも感染者の発生がちらほら見られ、いよいよ自分の身に迫っていることを実感させた。



 政府が「三密回避」という演繹的推論に基づいた対策から、「人流の抑制」という、いわば帰納的推論に基づいた対策に後退して戦線を立て直す方向に舵を切ったのも、変異株の実態が明らかになっていないことが大きいのだろう。


 職場の方からも県外へ行くことと、人の集まる場所へ行くことを自粛するようにお達しがあり、今回のコンサート出席自粛は、その方針に従った、ということもあるし、何よりも仕事周りでかなり緊迫した中にいると、やはり自粛しようという意識に傾いてしまう。


 一方でクラシック音楽のコンサートは、感染リスクが極めて低いことは、実験や実績の積み重ねにより政府や専門家からも評価されてきた経緯があり、今回の開催についてもGOサインが出たものと思われ、コンサートが開催できた事自体については、本当に良かったと思っている。山陽新聞の記事によれば、聴衆は530人だったとのこと。


感染対策徹底し岡山フィル熱演 定期演奏会、聴衆530人魅了:山陽新聞デジタル|さんデジ https://www.sanyonews.jp/article/1133581


 今回のチケット代は、コンサートに行かない決断をした人に対して、払い戻しをするという取り扱いになった。

 自分は岡山フィルを応援しているし、賛助会員にもなっているぐらいだから、当然、払い戻しを受けないことを決めていたが、ちょっと名案を思いついたので、やはり払い戻しを受けることにした。


 その名案というのは、今回、チケットの払い戻しを受けたうえで、賛助会費に上乗せして寄付するという選択だ。


 岡山フィルは公益財団法人のため、寄附金控除が受けられる(岡山市HPより)。


 10,000円の寄付をした場合は、


 10,000円ー2,000円 × (所得税税額控除40% + 住民税税額控除10%) = 4,000円が還付される。


 つまり自己負担は6,000円で、残りの4,000円は国や県と市が支援してくれるという形になる。


 これを2口20,000円に増やした場合は。


 20,000円ー2,000円 × (所得税税額控除40% + 住民税税額控除10%) = 9,000円が還付され、自己負担は11,000円。この増加する5,000円分の自己負担に、今回の払い戻しチケット代を充てようというわけだ。


 おそらく、今回のコンサートが中止されなかったのも、「国の基準では開催可能」という判断に基づいており、そうなれば緊急事態宣言に基づくイベントキャンセル料支援の補助も受けられないという事情もあったかも知れない。こういう風に思いたくはないが、正式にイベントの中止要請をするよりも国はお金をケチることが出来る。


 芸術・芸能団体に対する支援は、ドイツフランスが去年の春の段階で「必要不可欠なもの」として大規模な支援に乗り出したのに比べると、日本の動きは極めて遅かった。そして、現在においても充分とはいえない。


 そんな中で、払い戻しチケット代を受け取って寄付することで、国や県・市からも岡山フィルにお金を回させることで、一矢(砂のひと粒にもならないが)報いたい思いもあった。

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