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ハイドン/交響曲全集vol.1(6番、17番、35番、96番) 飯森範親&日本センチュリー響 [地元で聴ける演奏家の音源]

ハイドン/交響曲全集vol.1
交響曲第6番、第17番、第35番、第96番)
指揮:飯森範親
日本センチュリー交響楽団
haidn symphonies1.png
 この記事はプレイリスト・ブログの記事の再録です。
 コロナ禍で関西に帰省することがほとんど出来なくなり、カテゴリーの「地元で聴ける演奏家の音源」に該当するのか?という感じではあるのだが・・・
 日本センチュリー交響楽団が2015年から続けている「ハイドン・マラソン」シリーズのライブ録音である。同楽団はかつては大阪府から補助金を受ける公立オーケストラだったが、現在は民間団体として経営しており、財政的には厳しい状況に置かれている。そんな中で10年以上の時間をかけてハイドンの全曲演奏会を続け、恐らく世界初となるDSD(ハイレゾ)録音のハイドン交響曲全集の完成を目指している。
 センチュリー響の録音や生演奏を聴くまではハイドンの交響曲はよく出来ているなあとは思いつつも、いかんせん曲数が多すぎて、どの曲が何番かの区別がついていなかったが、このシリーズのSACDがリリースされる度に購入してじっくり聴いていくと、これはまさに宝の山だと気づいた。
 ストリーミングは一部しか登録しない方針のEXTONレーベルには珍しく、SpotifyやNMLで全曲の聴くことができる。
 記念すべき最初の収録曲は、初期の作品の傑作:第6番「朝」だ。ハイドン29歳頃(エステルハージ家の宮廷楽長に就任直後)の作品と言われており、すでに作曲家・音楽家としてのキャリアは充分だったろう。そのため、この6番は合奏協奏曲の形式を残しつつも、交響曲としての楽曲の完成度がもでに非常に高い。
 モーツァルトの交響曲は、(私の聴き込みが甘いのかも知れないが)じっくりと鑑賞して楽しくなるのは28番以降で、27番より前の交響曲はなかなか食指が伸びないのだが、ハイドンの交響曲は作曲技法が確立されてからの作品がほとんどなので、宝の山なのだ。
 96番「奇蹟」も聴きもの。飯森の指揮は、アクセントやクレッシェンドは鋭いが、全体的には絶妙のバランス感覚で、徹底的に心地よいサウンドを目指している。木管のソロが絶品で、弦楽器を中心にしたピュアトーンが心地よい気品あふれる「センチュリー・サウンド」を楽しめる。

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岡山フィル特別演奏会 ニュー・イヤー・コンサート2021 [コンサート感想]

岡山フィルハーモニック管弦楽団特別演奏会
ニュー・イヤー・コンサート
モーツァルト/歌劇「ドン・ジョバンニ」序曲
  〃   /ピアノ協奏曲第21番
〜 休憩 〜
モーツァルト/交響曲第40番
指揮:キンボー・イシイ
ピアノ:梅村知世
コンサートマスター:高畑壮平
2021年1月17日 岡山シンフォニーホール
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 当初予定されていたプログラムはレハールの「メリー・ウィドウ」、新型コロナ対策のために、オール・モーツァルト・プログラムに変更されたこともあり、例年の華やかな「オペラ・ニュー・イヤー・コンサート」とはならなかった。現在のコロナ禍の世情や、1.17という自分にとっては特別な意味を持つ日のコンサートということもあって、内省的で充実したな2時間を過ごさせてもらった。
(1月20日 追記)
 『密』を避けるために開演30分前にホール入り。開演10分前も5分前になっても客足が伸びない。45%ぐらいの入り。高齢者の方はそこそこ居たが、先月のベートーヴェン5番/7番の時には戻りつつあった30代〜40代の聴衆が来ていない印象が強い。かく言う私もこの世代に属するが、岡山は緊急事態宣言対象地域外で、ホールの感染症対策やクラシック音楽のコンサートでの世界的な知見の蓄積から、感染リスクは極めて少ないとはいえ、社会的な雰囲気を考慮するとやはり悩むところではあった。しかし、今の私から生演奏の鑑賞機会を取ってしまうと、生きている意味の1/4ぐらいは失われてしまう。
 ホールの新型コロナ対策も万全で、入場時の検温とチケットへの連絡先の記入(事前に書いておけばいいかもね)にセルフ・もぎりとセルフ・チラシ取り、ロビーのドアが開放され後楽園の森の方角から吹いてくる風が心地よい。私の席の前後左右は、結局空席だったので、(とても喜べる話ではないが)快適に聴けた。前回はCOCOAを作動させるため、無音モードにしてスマホの電源を切らなかったが、やはり「万が一鳴ったら」との心配は消えない。今回は電源をオフにした。
 岡フィルはこの状況下でも熱演を聴かせてくれた。今日のコンサートに来ていた聴衆は私も含めて「少々のことがあっても岡フィルを聴きに来る」という熱心なファン層。楽団員さんもその事は重々わかっているのだろう。終始、モチベーションの高い演奏を展開して聴き手の胸を熱くする。
 楽器の配置は!stVn10→2ndVn8→Vc6→Va6、髪手にCb4の10型2管編成、ストコフスキー(ステレオ)型配置。弦は1プルト2人の通常距離、管楽器は左右の距離は前回(12月)より縮めつつ、前後はやはりSD配置でFg、Clはひな壇最上段で、上手にホルン、下手にトランペットとティンパニ。
 客席は前5列(オペラ公演時のオーケストラピット部分)を撤去して、今回は写真のような段々状になっていた。距離を保ちつつも客席からの圧迫感を減らすためだろうか。色々試行錯誤されている。オーケストラの入場は前回と同じく、アメリカンスタイル(予鈴前に舞台上で音出しして、そのまま残って開演)。
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※終演後、時差退場待機時に撮影
 キンボー・イシイさんの指揮は、美しく、かつ華麗。経歴を見ると、元々ヴァイオリン奏者で将来を嘱望されていたが、宿病ともいえる局所性ジストニアにより指揮者に転向した苦労人のようだ。アメリカ、ヨーロッパを股にかけて活躍されており、国内では児玉宏音楽監督時代に大阪交響楽団の首席客演指揮者に就任していた時期もある。KOBの首席カペルマイスターなどドイツの歌劇場で実績を積み、現在はホルシュタイン=シュレスヴィヒ歌劇場音楽総監督を務める、まさにドイツ語圏の歌劇場叩き上げの指揮者。
 1曲めの「ドン・ジョバンニ」の序曲から、その実力を見せてくれた。音の伸ばし方や音楽のピークの持って行き方が熟(こな)れていて、生命の吹き込み方を熟知している感じ。岡山フィルもスケールの大きい演奏でよく応えていたが、ヴァイオリン・パートの弱音が安定していない。メインの40番が凄い演奏だっただけに、1曲めからここら辺は決めて欲しかったところ。
 2曲目はモーツァルトのピアノ協奏曲第21番。冒頭に述べたとおり、新型コロナ対策のためにオール・モーツァルトに変更になった際、ソリストが梅村さんになりことが発表されたことで、楽しみのモチベーションが保てた。彼女のピアノは音の芯が強く、派手な表現を控えて、音楽を構築していく所が好きだ。
 梅村さんのこの日の演奏も期待を裏切らない、芯のしっかりとした瑞々しい演奏。華麗に動き回るモーツァルトの旋律美が上滑りすることなく、16分音符が駆け上がり駆け下る場面の連続でもしっかりと捉えて聴かせてくれた。キンボーさんのタクトがソリストに自由に歌わせ、そこにオーケストラを着けている感じで、梅村さんの透明感のあるスケールの大きい世界を導き出していた。あの、有名な瞑想的な第2楽章が強く印象に残る。
 アンコールのショパンのノクターンの8番。あれも良かったなあ。ふわっと煌めくような音がホール全体に拡がっていく。モーツァルトよりも50年ほど時代が進むと、これほどの表現が違うのか、というのを感じさせた。
 モーツァルトの40番は前半にも増して凝縮感のあるアンサンブルを聴かせた。第1楽章は快速テンポ、急ぎ足なのに音が柔らかく気品を失わない。キンボーさんのタクトも、さらに冴える。筋肉質だが組木細工の緻密な内部構造が透けて見えるように、この曲の構造が透けて見えるような華麗なタクト捌きに魅了された。
 今回は1年ぶりに高畑首席コンマスが帰ってきてくれて、キンボーさんとは現場叩き上げの音楽家同士で気脈が通じるところもあるだろう。高畑コンマス中心に各パートトップが息を合わせながら音楽が高揚していく。いやー、たまらんねこの時間。この空間。
 第2楽章に入って、安らかな音楽に一息つくも、短調に転調して心に波風が立つ。第3楽章のメヌエットを聴いていると、マリオネット(操り人形)の踊りを見ている錯覚を覚える。自然界から見ればコロナ禍に翻弄される人間もこのマリオネットのようなものかも知れないな、などと自嘲的に思っていると、中間部の優しい音楽に心がほろっとする。
 第4楽章は高速テンポで疾風怒濤に駆け抜ける。いやあ、岡山フィルは凄い、これは本物だ。しかも、細かいニュアンス、表情の変化が絶妙。
 アンコール、アイネ・クライネ・ナハトムジークの第2曲「ロマンツェ」。祝祭的なニュ・イヤー・コンサートではなかったが、モーツァルトの光の部分も影の部分も感じられる、充実した時間になった。
 キンボーさん、そして久しぶりの帰国(いや、来日?)となった高畑コンマス、本当に来てくれてありがとう。
 今回、フライング拍手をする人が居て、一瞬、旗だたしく思ったが、まあ、こういう他人のマナーに腹をたてるのも、色々な人々が集まっている生演奏を聴いている妙な実感があった。とはいえ、やっぱり「拍手は指揮者の手がおりた後に」して欲しいもの。

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2023年開館!『岡山芸術創造劇場』について(その1:建設地に関する危惧) [芸術創造劇場]

 今回から2023年夏に岡山市に開館予定の新しい劇場についての考察記事のシリーズを開始します。
 現在、連載中の「オーケストラが拓く『創造都市』シリーズ」は並行して進めていますが、新劇場の話題は鮮度の問題があるので、こちらを優先して更新することになります。
 新しい劇場の名は『岡山芸術創造劇場』。このネーミングから、単に外から舞台や演者を呼んでくる「ハコ」としてのホールに留めず、地域の芸術家・クリエイター、市民の創作活動が活発化していくセンターとしての役割が期待されている。
 明言はしていないが、市当局としては、この劇場のコンセプトが創造都市(文化庁の用語では「文化芸術創造都市」)に影響を受けているであろうことは当ブログでもすでに述べた。

オーケストラが拓く『創造都市』(その3:『創造都市』とは何か)

 岡山芸術創造劇場の構想は、現在は石山公園向かいの風光明媚な地に建つ「岡山市民会館」と旭川の東岸、県庁の斜向いに建つ「岡山市民文化ホール」の老朽化に伴う建て替え議論から端を発した。報道などでは『新岡山市民会館』と呼ばれていたが、2018年に表町商店街南端の千日前地区に建設地を決定するとともに、1750席程度の大ホールと、800席程度の中ホールをまとめた名称として『岡山芸術創造劇場』と発表された。
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※岡山市HPより
 この岡山芸術創造劇場の議論の大きな論点は大きく分けて3つあった。
①劇場の建設場所について
②ハコモノを作るだけではなく、中身をどう整備していくか
③岡山の市街地の再生のために劇場が果たす役割
 ①と②については劇場を整備する上で必要不可欠な検討事項である。②については下の動画にもあるとおり、どういう劇場をつくっていくか、という議論が活発に行われている。専門家の間からは厳しい意見も飛んでいるが、こういう厳しい意見を言ってくれる委員の存在は貴重。劇場の設計や設備の整備は、竣工してからでは変えられない部分も多く、じっさいに平成時代に開館したホールを見ると、最初に掲げたコンセプトがしっかりしているホールしか成功していない。議論の内容を踏まえた整備が現在すすんでいるものと思う。
 一方で、この劇場建設にあたって、地元政財界にとっての最大の論点は③に対する期待だった。この「岡山の市街地の再生のために劇場が果たす役割」に対する期待が、最終的に①の「建設地」についてかなり影響を与えている。
 私はクラシック音楽と全国のオーケストラ・ウォッチャーを趣味としているので、演劇や舞台芸術のことは詳しくはないが、ここ最近開館した全国のホールと比較して、この岡山芸術創造劇場には決定的な問題を抱えている。この問題ゆえに、この劇場の前途はまさに茨の道を歩んでいくだろうと考えている。
 それはずばり、立地場所の問題だ。
 この劇場の立地については3箇所の候補地があった。天神町(旧後楽館中・高跡地)、表町商店街の南端に位置する表町三丁目地区と千日前地区。
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※岡山市HPより
 上記の三箇所の候補地のうち、「文化芸術拠点施設」だけの成功を考えた場合、ベストな場所は後楽館高校天神校舎跡地(現:山陽放送イノベーティブメディアセンター)だ。県立美術館・オリエント美術館や岡山シンフォニーホールに囲まれ、もともと文化芸術施設が集積している立地であり、市内交通・市外からのアクセスも良い。ネックになるのは敷地面積の狭さぐらいのもので、創作活動をしている市民の声は「天神町に決めて欲しい」という意見が多かった印象だ。
 表町三丁目地区と千日前地区は、地権者らで組織する再開発に乗っかるスキームである。そこには典型的なシャッター街と化している千日前商店街・西大寺町商店街の活性化の起爆剤に、との意図があった。
 最終的には千日前地区に決定したのだが、この決定を聞いたときに僕は「劇場の立地としては、果たしてどうなのか」と疑問を持ったことを覚えている。
 天神町に立地していれば岡山カルチャーゾーンの施設との連携も図りやすく、イベント開催時以外でも自然と人が集うような施設になれた。
 敷地面積の狭さから来る練習スタジオの不足などは天神山文化プラザとの連携を図れば解決可能であろうし、開演前の共用スペースの問題は周辺にいくらでも時間を過ごせる場所があるので、他のホールがやっているように、チケット半券を持っていれば出入り自由にすればさほど問題にはならないだろう。
 千日前地区と表町三丁目地区は、典型的な『衰退する地方都市のシャッター街』であり、「シャッター街化」するのはそれなりの原因がある。ここは岡山市の商業の中心の中之町地区や、公共交通も至便な城下や天満屋バスセンターから少し距離があるばかりか、バス路線も(集客施設の立地場所としては)貧弱なのだ。最寄りの「新京橋西詰」バス停に岡山駅方面から来られるのは、新岡山港方面行き1路線のみ、土日の日中は1時間に3本という頻度だ。もちろん、天満屋バスセンターから10分もかからずに歩いてこれる距離ではあるが、今後は観客の高齢者が顕著になっていくことを考えると、この立地の問題をナメてかかると劇場の成功は覚束ないと断言できる。
 例えば、大阪のザ・シンフォニーホールが環状線福島駅から徒歩10分という、決して悪くない立地にありながら、阪急西宮北口駅直結の兵庫芸文センターや、京阪渡辺橋直結・大阪メトロ肥後橋駅5分のフェスティバルホールに対して集客面に苦戦を強いられ、この僅かな利便性の差が、最終的には経営権の売却(朝日放送が滋慶学園に経営権を売却)まで行き着いたことを鑑みると、公共交通の立地の微妙な差を甘く見てはいけない。
 京都コンサートホールは地下鉄北山駅から徒歩5分の好立地にありながら、雨天時には集客が伸びない事態を受け、県の公文書館の敷地を削って近道となる屋根付き遊歩道まで追加で整備した。このように他府県のホールでは、聴衆の利便性へのバリアを取り除くためにたいへんな努力をしている
 さらに、これは今更言っても詮無いことだが、劇場のみの成功を考え、他の地方都市の動きに目を向けていたならば、もっといい立地場所があったと思う。
 2010年台の後半頃から、岡山は『都市改造』とも言えるような再開発のラッシュで、岡山駅前周辺から市役所筋にかけての地域が最も活発である。
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 岡山芸術創造劇場が建設されている千日前地区の事業主体は、再開発事業組合であり、岡山市は劇場の部分のみを買い取る、という仕組みになっている。この形態は岡山シンフォニーホールと同じ形態であり、故に岡山シンフォニーホールは現在でも色々と苦労を強いられているのであるが、その問題については触れない。
 この再開発に乗じたホールの設置という形態を許容するのであれば、駅前町の再開発に乗っかるという選択肢はなかったのか?
 目を岡山の外に向けると、バブル崩壊後に停滞していた地方都市の芸術文化施設の建設は、平成10年〜20年代に再び全国でも活発化していて、近年の例では山形県総合文化芸術館(やまぎん県民ホール)と高崎芸術劇場がある。
 山形県総合文化芸術館は、近年その優秀な録音作品から世界的にも評価されている山形交響楽団の本拠地である。
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 高崎芸術劇場は日本の諸都市オーケストラの草分けであり、これも評価の高い群馬交響楽団の本拠地になる。
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 これらの、充分な集客力を有するコンテンツの確保がすでに保証されているホールが、まさにJRの中心駅の目の前!!に建設されたのだ。これぐらい好条件の立地でないと、人口減少社会の中での地方都市での文化芸術施設の成功は難しいという判断だろう。
 バブル崩壊以降の公共の文化芸術施設の成功例を振り返ると、兵庫県立芸術文化センター(阪急西宮北口駅直結)、石川県立音楽堂(JR金沢駅直結)などの中心駅直結のホールが成功している。時代の趨勢は中心駅直結ホールなのだ。
 他にも岡山芸術創造劇場が大いに参考にしているという北九州芸術劇場、あるいは新潟市民芸術文化会館りゅーとぴあは、JR駅から少し距離があるものの、前者は小倉城目前のバス路線至便の地にあり、後者は市立体育館・陸上競技場などが集まる白山公園の中にある。岡山の案で言えば最有力候補だった天神町に近い環境の立地、イベント開催時以外でも自然と市民が憩える立地であるといえる。
 シャッター街化して、手のつけようがなかった商店街に文化芸術ホールを建設する、というのはかなりのリスクを抱えながらの船出になるだろう。
 しかし、なぜ市当局は全国的な趨勢を無視してまで、この場所にこだわったのか?なぜ駅前や天神町地区ではなく、中心駅である岡山駅からもっとも離れた場所にあるこの地区なのか?
 実は、その理由は今から25年前に出された「ある構想」にあるのだ。
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 ※次回は、その「ある構想」と岡山芸術創造劇場の関係について触れてみようと思う。

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radikoで聴く!全国のクラシック音楽関連番組(東日本の民放ラジオ局) [自己紹介]

 あけましておめでとうございます。今年もコンサート感想ほか、趣味のクラシック音楽についてぼちぼち更新していこうと思います。
 さて、radikoで聴くことができる民放ラジオで放送しているクラシック音楽専門番組を網羅しようという企画。いよいよ第2弾の東日本編です。
◎注意事項です
・全放送局を悉皆でチェックした訳ではないので、おそらく全部の番組は拾い切れていません。もし「こんな番組もあるよ」という情報があればコメント欄でお知らせください(_ _)
・radikoで聴ける、民放の番組をピックアップしています。NHKやコミュニティFMの番組は掲載していません。特にコミュニティFMにもいい番組がたくさんあると思いますが、そこまで手をのばすとキリがないので。。。
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 さあ、それでは関東から北海道までを順に見ていきます
 ※竹林の住人様からの情報により、番組を追加しています。ありがとうございました。
【関東地方】 6番組
CLASSY LIVING(J WAVE 土曜日20:00〜21:00)
 恐らく民放ラジオ局では最もメジャーなクラシック音楽番組。「極上の音楽に包まれるゆったりとした週末の54分」をキャッチフレーズに、ナビゲーターの村治佳織さんが、豪華なゲストを招いて、リビングでのリラックストークを繰り広げながら、ハイセンスな楽曲を紹介。クラシックの枠に捕らわれない選曲で幅広いリスナーを魅了している。
※参考番組:WORLD AIR CURRENT (J WAVE 土曜日19:00〜20:00)
 ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんがナビゲーターを務める。各界で活躍するゲストを招いて、世界各地で体験した思い出を語り合いながら、その体験にちなんだ音楽を紹介。クラシックはほとんど紹介されないが、旅するヴァイオリニストの葉加瀬さんのトークが、クラシックファンにも面白い。
ベリークラシック コズミックジャーニー (FM栃木(RADIO BERRY) 日曜日8:00〜8:30)
→FM栃木のアナウンサー:鹿島田千帆さんがパーソナリティ。クラシック音楽と、季節の天体に関する話題をミックスして提供するという、他に例を見ない番組。星や天体の話は天文台の研究者が解説してくれる。放送時間は日曜日の朝だが、夜寝る前に聴くのもよい。
SEASIDE CLASSIC (FM yokohama 日曜日7:43〜7:57)
→湘南在住のヴァイオリニストの磯絵里子さんがDJを務める。12分間の番組なので、大掛かりな交響曲などではなく、小品や独奏曲、アリアなどを中心に紹介。
Piano Winery (FM yokohama 土曜日18:45〜19:00)
→ピアニストの樋口あゆ子さんがDJを務める。15分番組で、こちらはピアノ曲の紹介が中心。短い時間でも豪華なゲストを招いたりして聴き応えのある番組。
→大学時代は音楽科でトロンボーンを専攻されていたというアナウンサーの福島真理子さんがパーソナリティを務めている。マリコさんがクラシックガーデンの支配人という設定で、楽曲の情報や聴きどころを初心者にも解りやすく解説してくれる。
さかはし矢波の三ツ星クラシック(CRT栃木放送 曜日19:00〜19:30)
→東京フィルのフルート奏者で、指揮者や執筆活動などマルチに活躍するさかはし矢波さんがパーソナリティ。とにかくトークがなめらかで面白く、ラジオDJもさかはしさんの「本業」の一つなのかも知れない。毎週テーマに沿った楽曲を紹介。吹奏楽作品も多く紹介してくれる。
【東北地方】 5番組 
岡田照幸のタッチはピアニッシモ(RKB青森放送 日曜日7:30〜8:00)
→青森で活躍するピアニストにして、元青森放送のディレクターの岡田照幸さんがパーソナリティ。1988年から続く長寿番組で、放送回数は1600回を超えている。楽曲紹介だけでなく、地元の音楽家をスポットを当て、ライブ音源などの放送も行うなど、地元のクラシックファンに充実した放送を届けている。
佐々木淳吾のクラシックナイト (tbc東北放送 木曜日21:00〜21:55)
→TBCラジオのアナウンサーで、クラシック音楽に造詣の深い佐々木淳吾さんがパーソナリティを務める。テーマを決めて楽曲を紹介する特集コーナーや、CMなどで誰でも聴いたことがある曲を紹介する「どこ耳クラシック」などのコーナーがある。
エンジョイ!クラシック(TBC東北放送 第2土曜日19:00〜19:40)
(月イチ放送のため、何回か聴取出来ましたら記事にします)
◎サンデークラシックス (FM仙台(Date FM) 日曜日7:00〜7:30)
→親しみやすい楽曲を、FM仙台アナウンサー浅野彰信さんが紹介する。仙台フィルのコンサートの案内や音源も紹介。
仙台フィル Wave Symphony Act V (FM仙台 (Date FM) 不定期日曜日19:00〜19:55)
→仙台フィルとのコラボ番組。仙台フィルの奏者らが出演して仙台フィルのコンサートで取り上げる楽曲や、スタジオ演奏などを聴かせる。月1回程度の放送だが1時間番組なので聴き応えがある。サンデークラシックスと同じく浅野彰信さんがメイン・パーソナリティ。不定期放送。
【北海道地方】 3番組
 FM北海道には、なんとクラシック音楽専門番組が2つあって、いずれも高山秀毅さんがパーソナリティを務める。
『朝クラ!』のオープニングはホルベルグ組曲で、爽やかな朝にピッタリの楽曲を紹介する。『札響プレイヤーズファイル』は札幌交響楽団の奏者を週替りゲストにトークを繰り広げる。2020年12月から始まった新番組だそうだ(ブラボー!岡フィルといい、オーケストラの番組が全国でどんどん誕生している!)
大楽勝美のクラシックも聴いてみよう! (STVラジオ 日曜日9:30〜10:00)
 札幌出身のピアニストの大楽勝美さんが「クラシックをもっと身近に!」のコンセプトに、STVの西尾優希アナウンサーと軽妙なトークとおすすめ曲を紹介する。といっても有名曲だけではなく、隠れた名曲も紹介。ときどきダジャレを挟んでくるので油断できない(笑)
 今回は1214番組を紹介しました。前回のエントリーでも触れたとおり、全国には32番組のクラシック音楽専門番組があるんですよ。これってすごくないですか?!
 そして大部分の番組が、土日の朝の時間帯に放送されているんですね。「日曜日(土曜日)の朝、お目覚めはいかかでしょうか?」という言葉が、同じような時間帯で全国のラジオ局から発信されています。
 また、情報がありましたらコメント欄にお寄せください。

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