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岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2019 内山下小学校会場

 3年前の第1回の開催では、会期が始まって2周間ぐらいは本当に人が少なくて、パターゴルフし放題(行った方ならわかりますよね)だったんですが(爆)、会期中盤から後半にかけて人がものすごい勢いで増加し、最終週に行ったシネマ・クレール会場は立ち見の状態だったのを思い出します。
 今回は会期最初の土曜日から人がたくさん来ていて、特に海外の方がすごく多い・・・、日本人と海外の方が1:1ぐらいなんじゃないか?という印象も大げさではなかった。よく見ると、手持ちのグッズに「setouchi triennale」のロゴが。
 瀬戸内国際芸術祭の会場に行く人は、高松空港や明石海峡経由の高速バス以外は、すべて岡山を通るので、2回めの開催で現代アート・ファンに周知されて、岡山も周遊ルートに入ってるんでしょうね。
また、感想記事はおいおい
とりあえず写真のみアップします(といっても幼児連れだったため、あまり撮れていませんが)
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岡山市による「路面電車の将来のネットワーク」についてのパブリックコメントの募集 [岡山]

 クラシック音楽に関するブログなのですが、ちょっと脱線記事を書きます。興味のない方はスルーしてください。
 岡山市が路面電車の延伸・環状化についてのパブリックコメントを募集しています。 期限は10月7日(月)まで。
 私が岡山来てから四半世紀以上経ち、いつの間にか岡山で永住状態に入りつつあるが、ずっと「我慢」してきたことが一つあります。それは朝夕ラッシュ時の大渋滞による時間・心理面でのロスの問題。特に今日なんて消費税増税前の納品ラッシュも重なって、夕方は大渋滞。6kmの通勤路が50分かかりました・・・

 以前にこんな記事を書いたことがあります。
 こんな感じでブログにも意見表明をした以上(笑)、この機会に私もコメントを応募しようと思います。 
 パブリックコメントに応募するのは初めてではなくて、以前、文化振興計画の意見コメント募集にも応募したことがあります。
 その時の市の回答。
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 この前向きな回答があった後、ついに2017年に岡山フィルの日本オーケストラ連盟加入が認められ、体制整備が急速に進みました。
 この経験から、パブリックコメントってちゃんと市民からの意見を真摯に受け止めているんだなあ、ということがわかりました。今回のパブリックコメントも、賛成の方の意見は路面電車ネットワーク整備への後押しになりますし、反対意見はその内容を精査して検討してくれるように思います。いずれにせよ、憲法で保証されている選挙権の行使よりも、よほど具体的にわが街がよりよい方向に向かうためのアクションになります(笑)
 パブリックコメントに関して参考にした資料は次の通り。
 この岡山市の計画を見れると、岡山における公共交通の問題がよく整理されていて、この四半世紀の間、市当局は何もしていなかったわけではなく、相当な問題意識を持って検討を続けていたことがよくわかるんですよ。
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 この総合交通計画自体へのパブリックコメントは去年、募集があり、とても活発な意見が提出されています。私はコメントに応募できましんでしたが、この総合交通計画を目にして、市当局の現状への強い危機感に対して、後押しになる意見を送りたいとは思っていました。
 上記の計画の中に「自動車中心の交通体系と、交通問題に対する市民意識が変わらなければ、誰もが暮らしやすく住み続けたい岡山市の実現は困難」と明記されていますが、まさに市民の間で今こそ機運を盛り上げていく必要があるでしょう。
 バスロケーションシステムなど、IT技術で公共交通の改革に取り組まれている、交通関係コンサルタント会社の方のブログ、これは本当に勉強になりました。
③まッきいろさんのグログ
 岡山における路面電車の位置づけや可能性について、本当にわかりやすく書かれています。特に岡山の「都市文化」と公共交通の関係に関する考え方は拙ブログと全く同じだと感じました。
 先に紹介した拙ブログのエントリーの中でも、私はこう書きました。
「もし岡山が街の中心の人の往来がじり貧状態のまま放置され、それに加えてオーケストラをはじめ一流の芸術文化に触れる機会も減り、繁華街の活力も低下したとすると・・・
 
 僕はおそらく老後を岡山で過ごすことは無いと思う。」
 この考えは今でも変わっていません。永住状態にある私がこう思うのですから、移住された方や転勤族の方が岡山から逃げ出す大きな要因になり得るでしょう。
 岡山市と同規模の自治体でも、同様の問題意識から、富山市を筆頭に、熊本市、宇都宮市、松山市などで路面電車を核にした公共交通ネットワークの構築への取り組みが盛んになっている。

 今回の路面電車のネットワーク化は、岡山市が構想する公共交通の見直しの中のほんの一部です。私は中心部の路面電車ネットワークは大賛成の一方で、郊外から市内への流入は、BRT(バス専用レーンと優先信号システムによる定時性・速達性が確保と、2両以上の連節バスによる大量輸送を実現した交通システム)に絞って整備をすすめるべきと思っています。
 理由は大きく分けて2点
①大規模な用地買収や整備工事などが必要な路面電車は整備に20年はかかる。岡山市にはそのような時間的余裕はない。
 市の案にある、岡大津島キャンパス方面は、運動公園から岡大のいちょう並木道路に抜ける箇所がネックで大規模な用地買収が必要。青江の日赤病院方面は清輝橋〜十日市間での拡幅のための大規模な用地買収が必要。よって整備には20年以上はかかるでしょう。岡山市は2020年台後半以降、本格的に人口減少時代に突入します。いや、すでに東区や南区の住宅地では人口減少トレンドに入っている。これを放置すれば郊外のゴーストタウンが一気に進行。市全体での地価の低下や人口減少は税収に影響し、福祉や教育、あるいは(私が強い関心を持っている)文化芸術にかける予算はどんどん減少する。
 出来るところからスピーディーに整備が可能なBRT(基幹バス)に絞って整備を図り、それによって市民の公共交通を利用した移動が活発になれば、BRTに使っていた「公共交通専用レーン」を路面電車の軌道に転用することも可能です。
②都心部の環状化路線の敷設には、郊外からの自動車流入防止策とセットで同時進行で進めないと大渋滞になる。
 もうこれは当たり前のことですが、都心部の環状化路線を整備する際には、郊外から都心部への自動車流入防止策とセットでやらないと、一時的にせよ渋滞が激化し、市民の大反対が起きることは明白。やはり郊外から都心部への「定時性・速達性・大量輸送が確保された公共交通システム」のすみやかな整備を同時進行でやらなければならず、路面電車の郊外線に注力する余裕はないと思います。
 BRTのイメージはこんな感じ。台湾の台中市です。かつては日本統治下にあったこともある台湾。日本と同じく平地が少ない環境でここまで出来る。日本の都市にできないはずはありません。LRTよりも輸送人員が減りますが、システムとしてはよく似ていて、しかも末端部の路線設定のフレキシビリティはLRTにない利点があります。
 一番大事なことは市民の間で「公共交通に確固たる優先権を与えるというコンセンサス」を共有し、専用軌道・専用レーンを与えて最短時間で大量輸送するシステムを作り、市民の「移動権」を保証する。市当局にはぜひ頑張ってもらいたいと思います。

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備後瀬戸内地域でもトリエンナーレを開催 [雑感・出来事]

 今朝の山陽新聞を呼んでいたら、岡山芸術交流2019について石川総合プロデューサーのインタビュー記事が載っていました。岡山芸術交流については今回も足を運ぶつもりなのでそのときに触れるとして、今回、「おっ」と気になる記述がありました。
記事の本題は有料記事なので、僕が気になった部分のみを要約すると・・・
・石川氏は瀬戸内地域を包括的に芸術エリアとして打ち出す「瀬戸内アートリージョン構想」を提唱している
・県境や事業の枠を超えて、瀬戸内国際芸術祭、大原美術館のある倉敷市や備後地域も含めた一体的なプロモーションを行う。その中で岡山はその玄関口と位置づけたい。
・瀬戸内国際芸術祭とは今回正式にタイアップし、大原美術館も含めたパブリックブログラムを設けた。
・ひろしまトリエンナーレの総合ディレクター(中尾浩治・元テルモ会長)とも連携を話し合っている。
 というものです。
 何が「おっ」と思ったかというと、2020年から「ひろしまトリエンナーレ」という芸術祭が開催されるということを初めて知ったからです。
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広島では初めてとなる大規模な現代アートの展覧会です。
2020年秋に開催する第1回目は,三原市・尾道市・福山市を舞台として開催します。古代から今に至るまで,多くの人や物が行き交い,時代の影響を常に大きく受けてきた広島県東部の地域性と近代化の痕跡を,先鋭的な現代アートが持つメッセージ性により顕在化し,国内外に発信しようと開催するアートトリエンナーレです。
名称:ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO
会期:2020年9月12日(土)~11月15日(日)計65日間
会場:三原市・尾道市・福山市の各中心部+百島・小佐木島
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 2020年は瀬戸内国際芸術祭・岡山芸術交流の翌年のサイクルになります。会場が瀬戸内海に浮かぶ島を含めているところは瀬戸芸に似たところもありますが、三原や尾道・福山の中心部も会場にするということで、かなり大規模なイベントになりそうです。
 1回めから大規模なイベントを目論むのは、尾道や百島での現代アート事業を成功させている中尾浩治氏が総合プロデューサーに就任したことが大きいのではないかと思います。
 瀬戸内国際芸術祭や岡山芸術交流も、香川県あるいは岡山市の自治体が手がけるパブリック・アート・イベントではありますが、開催へ向けての資金・コネクションはそれぞれ福武総一朗氏(ベネッセ・コーポレーション名誉顧問・元社長)、石川康晴氏(ストライプインターナショナル)など、地元財界の有力者が手がけている。それと似たようなフレームで、こんどは備後瀬戸内地域での現代アートイベントが立ち上がり、現状でもすでに瀬戸内海を「芸術エリア」としてのリングが出来つつある、というのは面白い動きだなあと思います。
前回の瀬戸内国際芸術祭の作品「ファスナーの船」 これぞ瀬戸内の魅力を再認識させたアート作品だと思う

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武蔵野音楽大学管弦楽団 岡山公演 2019 [コンサート感想]

武蔵野音楽大学管弦楽団 岡山公演 2019
※後半のみ鑑賞
(チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 ソリスト:高橋七海(本学学生オーディション合格者))
プロコフィエフ/交響曲第5番変ロ長調
指揮:末廣 誠
2019年9月14日 岡山シンフォニーホール
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 色々と予定が噛み合わず、後半のプロコフィエフのみの鑑賞となった。
 会場は満席で、入った瞬間「座る席があるかな・・・」と心配したほどの埋まり方だった。
 念願のプロコフィエフの交響曲第5番を生演奏で、しかも岡山シンフォニーホールで聴けたことは何よりも僥倖。やはりこのホールはパーカッションや管楽器が活躍する楽曲との相性が抜群によく。ずっと家のスピーカーで聴いてきた曲ではあったが、生演奏で聴くとやっぱりすごい曲だ。プロコフィエフのセンスが光る研ぎ澄まされた躍動的なフレーズが、色彩豊かなオーケストラーションの中で立体的に響き合い、本当に濃密な音楽を形成していた。第4楽章の最後の5分間は『宝石箱を引っくり返した』という陳腐な表現では伝わらないような、体験したことがない音楽が展開されクラクラと目眩がしそうだった。(楽器の)ピアノの音がとても印象的で、ショスタコヴィチも交響曲第5番で不吉なシーンを演出しているけれど、この曲ではとても『運命的』とでもいうのだろうか、こういう効果を狙って使っていたのか、というのは発見だった。
 この曲の面白さを再認識できたのも、このオーケストラの見事な演奏のお陰であり、特に各パートのトップ奏者のレベルは高く、演奏家としてメシを食っていかれる人たちなのだろうな、と感じた。
 プロコフィエフは、よく「20世紀のモーツァルト」などと言われたりするが、まさに言い得て妙で、一番僕が感じるのは、頭のなかで泉のように湧いてくる音楽やアイデアに、筆が追いついていかないような天才性を感じる。それでいて、不協和音の連続なのに不快な音楽ではなく、そこここに美しさすら感じる。
 ホールを出た後も第2楽章中間部と、第4楽章終結部のリズムと音型が頭のなかでずっと鳴り響いている。

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