SSブログ

最近見た動画から:準メルクル&広響の「火の鳥」 [ストリーミング]

 Covid-19は想像以上にしぶとく、引き続いてコンサートが中止・延期になる中、地元の岡山フィルは7月の定期演奏会の中止を発表しています。FM岡山の番組で岡フィル事務局の野村さんが「秋山さんの指揮だから、どうしてもやりたかったのですが・・・」という悔しい思いが滲んだ言葉が印象的でした(パーソナリティの大橋由佳さんのブログ)。
 演奏の再開を具体化しつつある楽団もありますが、岡山フィルの7月定期は、メインがストラヴィンスキーの「火の鳥」ということで編成規模も大きいが故に、東京や関西からのエキストラも予想され、首席奏者の方も関東在住の方が多く人の移動や座席の再割り当てなど解決が必要な課題が多すぎたのだと理解しています。
 最近、見た動画もバレエ組曲「火の鳥」。2018年12月に開催された広島交響楽団定期演奏会の動画(映像は静止画)です。この定期は7月に開催されるはずが、西日本豪雨の影響で延期になったもの。期せずして豪雨災害の復興への狼煙となったコンサートで、年末休みと重なったこともあって、会場はたいへんな熱気に包まれていました(コンサート感想はコチラ

 大幅にカットされた1945年版の組曲(岡山フィルもこの版で演奏予定でした)ではなく、バレエ音楽の主要部分をほとんど残している1910版。当時の感想ブログには、

「火の鳥」は、ダイジェスト版とも言える1945年版が演奏されることが圧倒的に多いけれど、1910年版でしか味わえない感興がある。全曲盤をオーケストラのみでの演奏を「冗長」だと言い切ってしまうのは、このメルクルの魔法のようなタクトと愛すべき広響の情熱的な演奏を聴いてしまうと。『それは早計だ!』と言ってしまいたくなる。
 特に中間部分の「王女たちのロンド」から「夜明け」「イワン王子、カッチェイ城に突入」「不死の魔王カッチェイの登場」などを経て「イワン王子とカッチェイの対決」「火の鳥の出現」「カッチェイたちの凶悪な踊り」に至るまでの部分は、誠に息詰まり手に汗握る一大スペクタクルで、1945年版だと、「王女たちのロンドから」「カッチェイたちの凶悪な踊り」にまで一気に飛んでしまうのは、ほとんどおいしい部分をすっとばしている、ということが今回のコンサートを聴いて認識を新たにした。
 との感想を書いている。
 こうして後になってストリーミングで追体験できるのは本当に嬉しい。
 岡山フィルもコロナ禍が収束した後に、秋山さんを招聘して必ず「火の鳥」をして欲しい。なにかこの曲にはそういう力があるように思います。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。