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伝説の岡山市 [岡山]

 ちょっと出遅れた感がありますが 『おしい!桃太郎市』の種明かしがありましたね。

 どうやら悪い鬼に操られていたということで、南方保育園の園児にしっかり退治してもらったようです(笑)余談ですが、ちょうどその発表の時間帯に南方の法務局に行っておりましたが、NHKやらのTV曲の車が周辺に駐車していて、『いった何事か?』と思っていたんですが、そういうことやったんですな。

 広島県と香川県にも仁義を立てての企画だったようで、両県の宣伝にもなったでしょうね。香川県とは瀬戸内国際芸術祭なんかでもコラボがありそうです。
 それにしても高谷市長のいい意味での田舎の中小企業の社長さん、みたいなキャラをうまく使いましたな(じっさい、高谷さんはおもちゃ王国を経営する会社の社長でしたし)。

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 そして、本当のキャンペーンが『伝説の岡山市』ということで、地元出身の甲本ヒロト・雅裕兄弟を起用するなど、お金も手間もかかったクオリティの高い動画が紹介されました。
 これ、傑作でっせ!岡山の人間だったら爆笑間違いなし。ここまでやるか!っていう・・・。性格俳優の甲本雅裕さんの演技力もうまく使っていますね。
 山陽新聞をめくりながらキムラヤの「バナナクリームロール」を食べ、オハヨー牛乳を飲む!で、張り込みをしている車の中でカバヤの「ジューC」をパクリと・・・もうこのビデオを見ながら家族でPCの前で笑い転げましたって。(笑)くまモンまで登場して、もう何でもありですな。


 それに続いて、岡山市の数々の伝説を紹介する動画も公開。デイブ・ブルーベック風の「桃太郎さん」の音楽もエエ感じですね。その中で『大都会岡山』ネタを使ってくるとは・・・、一瞬目が点になしましたけど、この動画も本当にうまく作ってあって、某巨大掲示板の悪ノリのネタを逆手にとって、溜飲の下がる思いをした地元住民は僕だけではないはず(笑)

 地元では、「こんなことに1900万円も使ったんか!」という声もポツポツと上がっているようですが、僕はそうは思わんなあ。

 大阪や東京の百貨店などで物産店とか観光キャンペーンをよくやってますよね。『晴れの国岡山物産展』みたいなの。あれって北海道とか沖縄なんかを除いて、自治体(あるいは、自治体のお金が入っている観光協会など)が結構お金を出してるんですよ。1900万円なんて、ちょっとした規模の物産展なんかを開催したら消えてしまう金額。でも、ああいう定番のイベントってあまり広がりのある投資効果はなくて、他の自治体も同じようなことをやっているわけで、知名度とかイメージの向上にはそれほど寄与しないという意見も多いようです。

 それに引き換え、この『伝説の岡山市』は、岡山市の知名度やプレゼンス向上のコストとして考えたら、安いものですよ。『伝説の』っていうフレーズもいい!言葉の前に「伝説の」をつければ、何でもこのキャンペーンに乗っかることができますからね。伝説の果物、伝説のパフェ、伝説のラーメンに伝説の料理、なんでもできるでしょう。これは展開が広がりそうです。

 あと、今回の動画などを見ていて思ったのが、今までの自治体のキャンペーンは、観光や特産品のPRが主だったように思います。『うどん県』も『おしい!広島県』も、キホンはそうですよね。しかし、今回の『伝説の岡山市』は、「岡山市は(自称)日本一くらしやすい街である」という動画に端的に表れているように、移住や企業の進出や移転・促進を打ち出したキャンペーンにもなっていること。大都会岡山ネタの動画でも、岡山は大都会ではないが、医療や福祉が充実していて、暮らしに関するインフラについては大都会並であることをアピールしてますしね。
 この背景には、東日本大震災後に、災害が少ない地域ということで岡山市の人口構成が変わるほどの移住者が増え、企業の拠点も移ってくる動きがあり、有効求人倍率も全国で最高水準にあるという状況です。そんな岡山への移住希望者への、社会的なニーズにもこたえた形になっているように感じます。

 クラシック音楽ファンとして、我田引水な要望になりますが、今年はちょうど岡山フィルがシェレンベルガーを首席指揮者に迎える記念の年。世界のベルリン・フィルの中心に君臨した伝説の音楽家が愛する(ということにしとこう)、『伝説の岡山市』として、紹介してほしいですなあ。

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 じっさい、「岡山市は大都会である」ネタでは、ランドマークとして岡山シンフォニーホールが使われてるわけですし。こんだけプッシュするんなら、岡フィルをもっと本格的なプロ・オーケストラに育ててくれよ~という気もします。
 あれっ?もしかして、シェレンベルガーの招聘って、今回の『伝説の岡山市』を睨んだものだったりして・・・(そうだとすると、岡山市、まっこと見直しますけどね)。


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謎のお局

これ、腹筋痛くなりますね~。
大都会岡山…モザイクがかかっててますますアヤシイです…(笑)
桃太郎、いろんなところへ行ったんですねぇ。
そこはかとなく漂うやっつけ感もいい感じに思えますが
「こんなことに~」って声もやっぱり出るんでしょうね…。
せっかくなので伝説を活用しまくって岡山を推して行って欲しいです。

ちくわ笛の人は県庁の職員さんだったんでしたっけ…
いいキャラでした(^_^;)
by 謎のお局 (2013-02-06 19:06) 

にゃお10

私も2月1日に、早速ホームページを覗いてみました。
いきなり「桃太郎伝説」に言及されていたので、ゲーム好きの私は、
一瞬ファミコンソフトを想像してしまいました(笑)。それは冗談として……
ホームページの内容は、予想以上に前準備のための努力が傾けられている
という印象を強く持ちました。
今のところ、クラシック音楽との結びつきでしか岡山市のことを考えられないのが
私の正直な気持ちですけど、ヒロノミンVさんが望んでおられるように、
シンフォニーホールを拠点として、優れた演奏会が多く開かれ、
また、地元オーケストラの育成にも力が注がれればと思います。
by にゃお10 (2013-02-07 22:41) 

ヒロノミンV

>謎のお局さん
 コメントありがとうございます。
 世界各地に流れる桃は、志村けんの大丈夫だあ~のネタを思い出しました。ケニアやガンジス川を曲がれる桃はシュールだったですね。
 ちくわ笛の方は確か市役所を辞めて、県知事選挙に立候補しておられました。
 後楽園と桃太郎以外にも、いろいろな伝説を紹介してほしいですね
 
by ヒロノミンV (2013-02-07 22:59) 

ヒロノミンV

>にゃお10さん
 こんばんは、「桃太郎市」はまさに周到な準備の下での、ある意味「炎上マーケティング」の一環だったわけで、地味な印象のある岡山市役所も変わったなあ・・・と感慨を持ちました。
 確かに、クラシック音楽と岡山市が結びつかないのはその通りかと・・・岡山市民でもそうだと思います。
 個人的には、大阪城星空コンサートに対して、後楽園星空コンサート、なんてやってほしいなあ、と思います。
by ヒロノミンV (2013-02-07 23:02) 

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