9月に読んだ本 [読書]
もう9月も終わりです。ウチの近所には大学生の一人暮らしが多いようなんですが、スーパーに買い物に行っても学生さんが多くなって来ました。前期・後期の間の夏休みも終わりのようですね。
大学時代の恩師が、新入生の時に仰っていた教えを思い出しました。
①本を読むこと、②色々な人の色々な考えに触れ、議論することを惜しまない事、③文化的なもの、芸術に触れること
①は最近は復調気味、③は音楽に関してのみはバリバリ触れています(爆)、②は最近はやっていないな、少し新しい世界を広げないといかんね。
最近は、バスや電車の中、あるいは病院の待合など、細切れ時間があるので、読書のペースも元に戻りつつあります。
9月に読んだ本は、ブクログのリンクで横着するとして・・・
本当はオリンピックシーズンに読もうと思っていたのだが・・・。
時代は東京オリンピックが舞台。日本の近代化の影の部分に光を当てる舞台設定は、松本清張を思わせるが、物語は重苦しく鳴らず、奥田テイストで進んでいく。各章ごとに時代が前後に行ったり来たりするし、伏線も豊富で、本当は構造が非常に複雑な小説なのだろうが、読者がまったく混乱する事無く読めるのには驚いた。今年読んだ中では一番かも。
私はうつ病の経験は無いのだが、ストレス性疾患に苦しんだ経験を持つ。本当に苦しかったが、自分の気持ちだけは強く持てた。うつ病の患者さんは、その気持ちに変調をきたすわけだから、まさに地獄の苦しみであろう。
こういう種類の病気は、いかにいい医者に巡りあえるか、それが病気の治癒だけでなく人生そのものを左右するという、恐ろしくシビアな面を思い知らされた。そして、やはり『薬』というのは付き合い方を間違えると、大変なのだと・・・
一方で、第6章の「見える化」で正しい診断を・・・に光を見た。骨折や発熱のように、外見ではなかなか分かりにくいこの病気が、「見える化」によって、客観的に判断できるようになれば、偏見や誤診をかなり減らせられるのではないか?
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